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良性発作性頭位めまい症を自分で治療&予防する

激しいめまいの半数以上は「良性発作性頭位めまい症」。耳石のかけらが三半規管に入ってしまうことにより、めまいがおきているのです。そんな良性発作性頭位めまい症は自分で治療も予防もできるのです。『ためしてガッテン』の「めまいは自宅で解決」で紹介されていました。



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良性発作性頭位めまい症を自分で治療


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良性発作性頭位めまい症の原因

耳の奥には耳石というカルシウムの結晶でできた組織があります。耳石の役割は平衡感覚を感知するためのものです。この耳石のかけらが良性発作性めまい症の原因になります。

はがれ落ちた耳石が体の回転を感じる三半規管の中に入っておこるめまいが「良性発作性頭位めまい症」。耳石のかけらが神経を刺激して、体の回転しているように感じさせるのです。

良性発作性頭位めまい症かどうかを見分けるポイントが、めまいが1分未満で収まるかどうか。これは耳石のかけらが移動する範囲が三半規管内であるため、めまいは30秒ほど、長くでも1分以内で収まるからです。

良性発作性頭位めまい症のメカニズム


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良性発作性頭位めまい症患者の特徴

耳石というのは粉の固まりのようなものです。このため、ふだんの動きのなかで耳石の一部はかけるもの。そのまま砕けて細かくなります。小さな粒になってしまえば、少々動いても体に悪影響を及ぼしません。

しかし、寝相がよい人は別の話。寝ているあいだに砕けていた耳石が一箇所に集まって、再び固まりになるのです。そして朝起きたときに、めまいがおきてしまうというわけです。

「運動不足」「パソコンをよく使う」という特徴は良性発作性頭位めまい症の患者に共通しています。これこそが耳石が砕かれにくくなる要因です。

良性発作性頭位めまい症の原因は三半規管にある


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良性発作性頭位めまい症の治療法

さらに、良性発作性頭位めまい症の人はめまいがおきると安静にしようとしてしまいます。これもまた、耳石のかけらが砕けることを妨げることになるのです。

そこで良性発作性頭位めまい症を自分で治療する方法です。1つは、顔を左や右に傾けて10秒数えるというもの。具体的には、天井を見て10秒、顔を右に向けて10秒、また天井を見て10秒、左に向けて10秒…と動きます。耳石のかけらを三半規管内で移動させて、徐々に砕けさせるのです。

もう1つの治療法に、枕を高くするというものがあります。三半規管を耳石よりも高い位置にキープしておけば、耳石のかけらが三半規管に入ることはありません。こうすることで、良性発作性頭位めまい症を予防するわけです。


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良性発作性頭位めまい症を見分ける

良性発作性頭位めまい症は、めまいがどれだけ続くかで見分けることができます。良性発作性頭位めまい症の場合は30秒から1分ほど。吐き気を催すことはあっても、難聴や耳鳴りなどの聴覚の症状はおこりません。

めまいが1~2時間続く場合、内耳の病気であるメニエール病の可能性が大。多くの場合が難聴や耳鳴りを伴うのが特徴です。

めまいが1日~1週間も続く場合は、内耳の前庭と呼ばれる部分に炎症がおきる前庭神経炎が疑われます。吐き気や嘔吐、冷や汗を伴うのが特徴です。原因はウイルス感染と考えられています。


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良性発作性頭位めまい症の耳鼻科診療

一般的に、良性発作性頭位めまい症は耳鼻科で診療してもらいます。そして、良性発作性頭位めまい症の診断に使われるのが「フレンツェル眼鏡」という眼球を拡大する装置です。

フレンツェル眼鏡は、めまいの時に眼球が異常に振れる眼振という現象を観察するゴーグルのような装置。フレンツェル眼鏡で眼振をチェックすると、良性発作性頭位めまい症の原因部位が特定できます。

そして、頭をさまざまな方向に向けながら、元の耳石の場所までかけらを移動させるのです。耳石のかけらは縦方向に関する三半規管に入ることが多く、次に多いのが左右に関する三半規管だといいます。

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■『ためしてガッテン』
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