耳石を出してめまいを治すゴッドハンド治療法
多くのめまいの原因は、耳石のかけらが三半規管に入ってしまうこと。それでは、どのように治療すればよいのでしょう? 患者の頭の向きを傾けるだけでめまいを治すゴッドハンド治療法を紹介します。『ためしてガッテン』の「めまいは自宅で解決」で紹介されていました。
耳石のかけらで三半規管が誤作動
耳石のかけらが三半規管に入ってしまうと、体が止まっていても三半規管内を耳石のかけらが移動してしまいます。すると、三半規管内のリンパ液に流れがおきて、それが感覚毛を刺激するのです。
つまり、耳石のかけらの動きによって三半規管が誤作動をおこしているというわけ。これこそがめまいの原因です。
こういった耳石のかけらによるめまいは「良性発作性頭位めまい症」といいます。その治療法は、耳石のかけらを三半規管から取り出すことです。それでは、いったいどのように耳石のかけらを取り出すかのでしょう。
耳石のかけらを職人技で取り除く
実際の治療現場では、患者の目に拡大鏡と呼ばれる目の動きを外から見やすくするゴーグルのようなものを装着。その状態で横になってもらい、拡大鏡の患者の目の動きを確認しながら、頭をさまざまな向きに傾けていきます。
これは患者の目の動きと頭の向きで、三半規管に入った耳石のかけらがどの位置にあるかを把握。頭をさまざまな方向に傾けることで、元の耳石の場所までかけらを移動させるているのです。
三半規管から出てきた耳石のかけらは、不要なものとしていずれ体に吸収されるもの。こうして、耳石のかけらを見事に取り除くのでした。まさに職人技です。番組では「ゴッドハンド治療法」と命名していました。
耳石のかけらを自分で取り除く方法
耳石のかけらを自分で取り除くなら、寝返り運動がおすすめです。やり方は、仰向けに横になったら顔を10秒ずつ「右・正面・左」に向けるのです。10往復を1セットにして、1日2セット行います。首が痛ければ、体ごと向きを変えても効果は変わりません。
7割の良性発作性頭位めまい症が治る、エプリー法という耳石の取り方もあります。まずはベッドに座って、右耳に耳石のかけらがあるなら、顔を右に向けたまま仰向けになるのです。横になったら顔だけを左に向け、続いて体も左に向けて、そのまま体を起こします。
耳石のかけらが三半規管に入らないようにするために、枕を高くするという方法も簡単です。耳石のかけらよりも高い位置に三半規管をキープします。良性発作性頭位めまい症の予防法としても有効です。
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