めまいは病院へ行かずとも半数以上は自宅で治る

激しいめまいで病院に来る患者のうち、じつに半数以上は自宅で治せるもの。実際に激しいめまいに襲われた症例を見ながら、病院へ行かずにめまいを治す方法を紹介していきます。『ためしてガッテン』の「めまいは自宅で解決」で紹介されていました。

めまいの原因が病院でもわからない

68歳の女性をはじめて原因不明のめまいが襲ったのは2年前。ある日、立ち上がった瞬間に激しいめまいに襲われたのです。すぐに病院で検査を受けると、脳には異常がありません。めまいの原因は病院でもわからないままでした。

それから1か月後、今度は車から降りたとたんに再び激しいめまいに襲われます。それからというもの、めまいが毎日のように発症。しかもめまいは朝に集中しています。女性はめまいの原因を探るべく病院を転々しますが、結局めまいの原因は不明のままでした。

ところが、そんなときに出会ったのが自宅でめまいを治す治療法です。その治療法は寝る前に仰向けになった状態で行います。天井を見て10秒、顔を右に向けて10秒、また天井を見て10秒、左に向けて10秒…と顔の向きを変えるだけ。なんと、これで翌日からめまいが治ったのです。

37歳の女性の場合は、朝に布団から出ようとしたときに激しいめまいに襲われましたまるで船に乗っているようで、とにかく気持ち悪かったといいます。それ以降、何度も激しいめまいに襲われるようになりました。

しかし、この女性も病院に行かずに、枕を変えることによってめまいが改善してしまったのです。もともと枕を使っていなかった女性が少し高い枕を使い始めたところ、たった一週間でめまいが治りました。

じつは、2つ症例のめまいの原因は「耳石」です。耳石は耳の奥の「内耳」にある器官。感覚毛という毛のようなものの上に乗っていて、体の前後左右の動きや上下の動きをそれぞれ感知するのです。

この耳石が老化やちょっとした衝撃によって一部が欠けることがあります。その耳石のかけらが三半規管に入ってしまうことにより、めまいがおきているのです。

天井を見て10秒、顔を右に向けて10秒、また天井を見て10秒、左に向けて10秒…という動きは、耳石のかけらを三半規管内で移動させる治療法。徐々に耳石のかけら砕けさせることで、めまいが病院に行かなくても治ります。

一方の少し高い枕を使うのは、三半規管を耳石よりも高い位置に保持する治療法になります。耳石のかけらが三半規管に入っていきにくくなるというわけ。このように、めまいは病院に行かずとも治るのでした。