誤嚥性肺炎の急増で肺炎が日本人の死因第3位に
日本人の死因ワースト3といえば、1位はがんで年間37万人が亡くなります。2位は心筋梗塞などの心疾患。それでは3位はと聞かれると、脳卒中と答える人が多いでしょう。しかし、3位は肺炎。しかも誤嚥性肺炎が多くの占めるのです。『みんなの家庭の医学』で紹介されていました。
誤嚥性肺炎にむせる人は要注意
たしかに2010年ごろまでは脳卒中が3位でした。ところが5年前、脳卒中を抜いて日本人の死因第3位に躍り出たのが肺炎です。
肺炎とは、なんらかの理由によって細菌やウイルスが肺の中へと侵入し、肺に炎症をおこす感染症のこと。通常、風邪の菌やインフルエンザウイルスなどが免疫力の低下によって増殖して、肺炎を発症するのが通常です。
ただし、肺炎による死亡者数が急増している理由は、風邪やインフルエンザとはまったく別の原因が関係しています。たとえば食事中によくむせるようになったり、就寝中に唾が変なところに入って起きてしまったりする人は要注意。誤嚥性肺炎になる可能性があるからです。
誤嚥性肺炎の原因は舌骨筋の衰え
誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液が間違って気管から肺に入ってしまう、誤嚥によっておきる肺炎のことです。むせたりする症状は、加齢によって飲み込む力が弱くなることでおこるもの。飲み込む力が弱まることで、間違って気管のほうへものが入ってしまうことでおこる誤嚥性肺炎が増えているのです。
私たちはものを飲み込むとき、舌骨筋と呼ばれるのどの筋肉の働きによってものを食道へ送り込む仕組み。同時に、喉頭蓋というフタを閉じて気管にものが入り込まないようにしています。
しかし、齢をとると舌骨筋が衰えてしまうため、ものを飲み込んだときに食道へスムーズに送り込めないばかりか、フタをするタイミングも遅れて、誤嚥が増えてしまうというわけ。これが誤嚥性肺炎の原因となるのです。
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