見逃すと危険!新タイプの「大腸がん」とは
2011年の厚生労働省の調べによると「大腸がん」の年間死亡者数は4万5,744人。その大腸がんの最新スクープがあります。じつは、これまで認知されていなかった新しいタイプの大腸がんが存在することが明らかになったのです。1月22日放送『ためしてガッテン』の「大腸がん!99%発見法 スゴ腕ドクターに聞け」で紹介されていました。
大腸の内部は通常、固い便を外に送り出すために「粘液」が分泌されています。その量は、1日およそ3リットル。その粘液を作っているのが「杯細胞(さかずきさいぼう)」と呼ばれるものです。
大腸の表面の粘液が出る穴の奥は、袋小路のような管の構造になっています。杯細胞は、その管に張り付くようにズラリと並んでいるのです。それらの杯細胞から出た粘液が集まって、それが1つの管の穴から出てきています。
そして、新しいタイプの病変というのは、この杯細胞が多層的に増殖してしまうもの。表面の奥にある管の周りに増殖することになるため、大腸の表面には盛り上がってきません。このため、見逃されることが多いのです。
これをどのように見つけるかいうと、カキ氷のシロップにも使われる、青い色素を使用します。これを病変のある部位にかけると、その部分を粘液が覆っている様子が浮き出されます。これは管から粘液があふれ出ているため、青い色素が中に入り込めない状態であるためです。
これはもう、がんの前兆です。正式名称は「大腸鋸歯状病変」。粘液を作る杯細胞が異常に増殖するもの。これも1割の確率でがん化するものです。
この大腸鋸歯状病変、10年ほど前から学会で議論されていて、ここ1年ほどでようやく一般の内視鏡医にも認知されるようになりました。それまでは、単なる粘液として見逃されていたものです。
このように、40歳を超えたら一度、内視鏡検査を受けたるのがオススメです。大腸がんは進行が遅いため、早期発見すればほぼ100%治療が可能。それにもかかわらず、大腸がんの死亡率はどんどん増えています。一度、内視鏡検査を受けることで、大腸がんになりやすいかどうかもわかるのです。
■1月22日放送『ためしてガッテン』
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