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脱腸の手術は盲腸や胆石よりも多く行われている

身の回りで盲腸や胆石の手術の話は聞きますが、脱腸の手術はあまり聞いたことがないのでは? しかし、脱腸は誰にでもおこりえる身近な病気だったのです。『ためしてガッテン』の「腹痛を起こす異物の正体SP」で紹介されていました。



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脱腸の手術は盲腸や胆石よりも多く行われている


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脱腸の手術が160,000件にも達する

消化器系の外科手術の数を調べてみると、胆石が75,000件、盲腸と呼ばれる虫垂炎が60,000件です。そして、じつは脱腸の手術が160,000件にも達するのです。

とはいえ、盲腸や胆石の話は耳にするものの、脱腸の手術を受けた話は聞いたことが少ないのが実状。そこで、街頭でどれくらい脱腸患者がいるのかを調査。すると、100人中に10人も脱腸患者を発見したのです。

脱腸と聞くと「腸がお尻から出ている」ことを想像しがち。しかし、それは脱腸の実像は大きく違っています。私たちのお腹の消化器は、腹壁という筋肉の壁に包まれているもの。脱腸というのはその腹壁から消化器があふれ出ていることなのです。


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誰でも脱腸の手術を受ける可能性

脱腸の原因は赤ちゃんの時代までさかのぼります。赤ちゃんは受精卵の段階では男女の構造の差はありません。

最初に男女差ができるのは「未分化性腺」と呼ばれるもの。できるのは背中のあたりです。これが妊娠2か月くらいまでに、卵巣になったり精巣になったりします。これらが下腹部へ移動するために、腹壁に穴が空いているのです。

この穴が空いている場所が鼠径部(そけいぶ)。じつは、脱腸の本当の病名は「鼠径ヘルニア」です。椎間板ヘルニアなどでも使われるヘルニアという言葉は「脱」、すなわち本来あるべき場所から外れることを意味します。

このように、脱腸というのはいつおこってもおかしくない病気。腹壁にはすでに穴が空いています。誰にでも脱腸の手術を受ける可能性があるのです。

■『ためしてガッテン』
【腹痛を起こす異物の正体SP】

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