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尿検査の潜血反応は必ず再検査を受けるべし

健康診断の尿検査は潜血反応が出ても普通の黄色いおしっこの場合が多いもの。だからといって再検査は必ず受けなければなりません。尿検査の潜血反応の再検査を受けないほど危険なことはありません。『ためしてガッテン』の「危ないおしっこの真実」で紹介されていました。



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尿検査の潜血反応は必ず再検査


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尿検査で潜血反応が出ても普通の色

健康診断などで見つかる血尿のほとんどが一過性。血尿といっても潜血反応が出ただけで、色がついていない普通の黄色いおしっこの場合が多いのです。しかし、こういった血尿は「顕微鏡的血尿」といわれ、わずかな異常が重大な疾患のきっかけとなることがわかってきました。

とくに「膀胱がん」の発見には、効果を発揮します。顕微鏡的血尿が検出された40代以上の喫煙男性のうち、5人に1人は膀胱がんといわれています。

自宅で尿検査を行うのであれば、尿の試験紙は調剤薬局で購入が可能です。1枚あたり100円程度で買うことができます。月に1回程度で検査をするとよいでしょう。


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尿検査の潜血反応に重大な病気が潜む

尿検査で潜血反応が出ているにもかかわらず、体質のせいにしてしまうのはNG。採尿は採血と違って体の負担が少ないぶん、尿検査の結果をあまり重要と考えない傾向があります。

しかし、潜血反応のわずかなサインに重大な病気が潜んでいるのです。尿検査の潜血反応による再検査は、検査のやり直しという意味ではなく「精密検査」といってもよいものなのです。

なお、自宅で試験紙で尿検査して潜血反応が出たとき、病院での精密検査の費用は保険の適用範囲内。腎臓内科や泌尿器科で受診可能です。一般内科などでは、精密検査を受けられない場合もあるので注意しましょう。


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尿検査の潜血を軽く考えて膀胱がん

尿検査の潜血反応を軽く考えたために、膀胱がんを見逃した例もあります。それまで年2回の健康診断を欠かさず受診してきた62歳の男性。14年前、職場の尿検査で色は普通にもかかわらず、潜血反応が出たといわれたのです。

すぐに病院で診察を受けましたが、医師の診断は少し様子を見るというものでした。そして1年後、尿検査で再び潜血反応が出ます。しかし、この男性は疲れや寝不足による血尿が出たと判断。病院を受診しなかったのです。

その2年後、膀胱がんが発見。すでにがん細胞が膀胱の内側いっぱいに増殖していたため、緊急手術を受けることになりました。このように、尿検査の潜血反応に重大な病気が隠されていることがあるのです。


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尿検査の潜血は急性腎炎が原因だった

尿検査の潜血反応が出ても病院に行かなかったために、急性腎炎で救急車で運ばれた症例もあります。74歳の男性は5年前、健康診断の尿検査で初めて潜血反応が出ました。しかし、潜血反応といっても尿の色はふだんと同じです。

それまで元気だっただけに深刻に考えず、男性はすぐには病院には行きませんでした。しかし、尿検査の潜血反応が出てから1か月後、男性は救急車で病院に運ばれてしまったのです。

原因は急性腎炎でした。腎臓の組織の写真を見ると、血管が破れて出血した部分が見られたといいます。結果的に腎機能が大幅低下した男性は、人工透析を受けることになりました。週3日ほど血液のろ過を行う生活を余儀なくされたのです。

■『ためしてガッテン』
【危ないおしっこの真実】

尿の色ではわからない「見えない血尿」とは?
血尿の色は真っ赤じゃないほうがむしろ危険
健康診断の「再検査」の誤解が招く危険とは?
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