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尿の色ではわからない「見えない血尿」とは?

尿の色では体の異常を見つけることはできません。とくに、尿の色ではわからない「見えない血尿」には要注意です。具体的な症例を見ながら、見えない血尿の恐ろしさを見ていきましょう。『ためしてガッテン』の「危ないおしっこの真実」で紹介されていました。



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尿の色ではわからない「見えない血尿」


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尿の色は普通の黄色なのに膀胱がん

62歳の男性は、これまで年2回の健康診断を欠かさず受診してきました。しかし14年前、職場の健康診断で尿の色は普通の黄色いおしっこにもかかわらず「血尿が出ています」といわれたのです。すぐに病院で診察を受けましたが、医師の診断は「少し様子を見ましょう」というものでした。

そして1年後、健康診断で再び血尿が出ます。しかし、体調によって尿の色は変わることも多いので、男性は疲れや寝不足がたたって血尿が出たと判断。今回は病院を受診しませんでした。

しかし、その2年後に膀胱がんが発見されたのです。すでにがん細胞が膀胱の内側いっぱいに増殖していたため、緊急手術を受けることになりました。これが「見えない血尿」を見逃してしまった結果です。


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尿の色はふだんどおりでも急性腎炎

74歳の男性も5年前、健康診断ではじめて血尿が出ていることを知らされました。しかし、血尿といっても尿の色はふだんと変わらない黄色いおしっこです。それまで元気だっただけに深刻に考えず、すぐには病院には行きませんでした。

しかし、血尿が出てから1か月後、男性は救急車で病院に運ばれてしまったのです。精密検査の結果は急性腎炎。腎臓の組織の写真を見ると、血管が破れて出血した部分が見られたといいます。

結果的に腎機能が大幅に低下した男性は、人工透析を受けることになりました。週に3日ほど病院に通って、血液のろ過を行う生活を余儀なくされたのです。このように、「見えない血尿」こそに危険が潜んでいるのです。

■『ためしてガッテン』
【危ないおしっこの真実】

血尿の色は真っ赤じゃないほうがむしろ危険
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