血尿の色は真っ赤じゃないほうがむしろ危険
「血尿」といっても、真っ赤なおしっこがすなわち危険…というわけではありません。本当に危ないのは、血の色がついていない普通の黄色いおしっこの「見えない血尿」なのです。『ためしてガッテン』の「危ないおしっこの真実」で紹介されていました。
血尿の危険度は色では判断できない
血尿の色は、真っ赤だからが危険というわけではありません。実際に、トマトジュースのような真っ赤な血尿を体験した女性がいますが、病院で受診した結果は膀胱炎。抗生物質をもらって3日ほどですぐに治りました。
膀胱炎の場合、炎症が膀胱全体に広がることがあって、ときに大量に出血するケースがあるのです。とはいえ、膀胱炎は基本的には短期間の治療でよくなる病気。慢性的でなければ怖い病気ではありません。
つまり、血尿の危険度は色では判断できないということ。実際、ふだんどおりの黄色いおしっこでも、健康診断で血尿が出ているといわれることもしばしば。しかも「見えない血尿」の原因の65%は「たまたま」だといいます。
血尿の色は真っ赤じゃないほうが危険
血尿自体は、じつは一過性のものがほとんど。女性の場合は経血が混じってしまうこともありますし、高齢者の場合は血管がもろくなって血が出やすくなることがあるからです。これが見えない血尿の65%を占めます。
また、見えない血尿の残り35%のうち、22%は膀胱炎、10%は前立腺肥大。じつはこれらも、怖い病気とはいえません。本当に怖いのは残りの3%の「その他」に含まれている、腎炎などの「腎疾患」や「膀胱がん」なのです。
健康診断などで見つかる血尿は一過性であることがほとんど。血尿といっても色がついてなければなおさらでしょう。このため、多くの人が血尿を放っておいてしまうのが現状です。
これが血尿の色は真っ赤じゃないほうがむしろ危険な理由。こうして再検査を受けずにいることで、重大な病気に気づくのが遅れてしまうのです。
血尿の色と病気の関連性については下記サイトが参考になるでしょう。
血尿の色は、尿が腎臓で作られて排出するまでの、どの段階で血液が混ざったのかを判断する目安となります。他に血尿と間違えやすい症状もあるので、色別に見ていきましょう。
引用:ヘルスケア大学
血尿の色がわずかでも再検査する
健康診断の尿検査は潜血反応が出ても、血尿の色が真っ赤じゃないことが多いもの。だからといって再検査は必ず受けなければなりません。採尿は採血と違って体の負担が少ないぶん、血尿という結果をあまり重要と考えない傾向があります。
しかし、血尿のわずかな色に重大な病気が潜んでいるのです。尿検査の再検査というのは「検査のやり直し」という意味ではなく「精密検査」といってもよいものです。
なお、自宅で試験紙で尿検査して血尿の反応が出たとき、病院での精密検査の費用は保険の適用範囲になります。ただし、一般内科などでは、精密検査を受けられない場合もあるので要注意。腎臓内科や泌尿器科を受診しましょう。
■『ためしてガッテン』
【危ないおしっこの真実】
尿の色ではわからない「見えない血尿」とは?
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