体温を上げる「発熱力」を強くする方法とは
体温を上げる「発熱力」が弱まってしまい、病気を悪化させる人が増えています。それは加齢とともに筋肉が減少していることが原因です。そこで、体温を上げるのに欠かせない筋肉を簡単に増やす方法を紹介しましょう。『ためしてガッテン』で取り上げられていました。
体温を上げる発熱力を試す実験とは
20代の若者2人と60~70代の男性4人で実験を行います。まずは全員、真夏日の気温である30度に室温を設定した部屋に入ってもらいました。ここで体温測定。室温の影響を少なくするために口の中で計ります。いずれも37度ちょっとと、口の中のため体温より少し高めになっていました。
そして、ここからが本番です。1月の昼間の気温である10度に設定した部屋に移動してもらいます。その差は20度。じつはこの大きな室温差がポイントがあります。急に寒い部屋に入ったときに体温がキープできない人は、発熱力が下がっている可能性があるのです。
通常は急に寒い部屋に入ると体温が下がるもの。その下がり幅をどれくらい小さく保つことができたかを比べてみました。すると、20代は0.4~0.5度のマイナスでしたが、60~70代は1.2~1.3度が2人、0.7度が1人、そして若者と遜色のない0.4度が1人…という結果になりました。
筋肉のサルコリピンが体温を上げる
唯一、若者と同じレベルの発熱力のあった人は、71歳とは思えない筋肉の持ち主でした。趣味は筋トレ。毎日の腹筋と腕立て伏せを欠かしません。じつはこの男性には「サルコリピン」がありました。サルコリピンは筋肉の中にあるたんぱく質の一種です。
突然寒い部屋に入ったとき、脳は体温を維持するために「熱を出せ」と指令を出します。その脳の指令を受け取るのは筋肉。寒いときは筋肉が震えて熱を出す仕組みになっています。震える結果として熱が出るのです。
ただし、そんなに長いあいだ人間は震え続けることはできません。筋肉にも限界はあります。それでも寒い部屋にいる時間が長いとき、活躍するのがサルコリピンです。
サルコリピンはATPに働きかけます。ATPは私たちが食事から摂った糖や脂肪から作られるエネルギーです。このATPがサルコリピンの働きかけで熱に変わることによって、体温が上がります。そしてサルコリピンは長時間、熱を作ることができるのです。
体温を上げる筋肉をつける方法とは
そして、病気になったときの熱もこのサルコリピンが作り出します。すなわち発熱力のカギは筋肉。実際、1日に体が作る熱の6割が筋肉によるものなのです。
年とともに下がる発熱力の原因は筋肉の減少にあります。筋肉を減らさないようにする筋トレこそが、発熱力を下げない唯一の方法です。それでは発熱力に欠かせない筋肉を増やすには、どうしたらよいのでしょう?
それには「3分歩くだけ筋トレ」がオススメです。軽く息切れがする程度の早歩きを3分行います。疲れたら休憩してもかまいません。胃週間で合計60分になるようにします。
そして、歩いたあとは30分以内に牛乳をコップ1杯飲んでください。筋肉を大きくするたんぱく質がよく吸収されます。3分歩くだけ筋トレで、発熱力をアップしてしまいましょう。
■10月8日放送『ためしてガッテン』
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