やる気スイッチ「線条体」活性化するやり方
最新の科学が見つけ出した「やる気スイッチ」が脳の「線条体」です。脳の中央付近に左右1つずつあります。線条体は、周囲の状況から自分が損か得かを予測する場所。やる気が出ないということは、この部分が反応していないということです。このやる気スイッチを活性化するやり方を紹介しましょう。
本当にだんだんやる気が出てきた
北九州市に住む53歳の男性は4年前、脳梗塞に襲われました。幸い一命は取り留めたものの、すべてのことへのやる気が失われてしまい、会社を休職することに…。やがて1人で外出すると迷子になるなど、認知症のような症状も現れました。『ためしてガッテン』で取り上げられていた事例です。
それが、発症から3か月後にあるリハビリを始めたところ、症状が見事に改善。ついには職場への復帰を果たしたのです。本人も「どう説明してよいかわからないけど、本当にだんだんやる気が出てきた」と話します。
この男性が行ったリハビリとは、簡単な「パズル」や「計算問題」でした。パズルはジグソーパズルのような複雑なものではなく、小学生ができるようなもの。じつは簡単で達成感の得やすいものが、やる気のリハビリになるのです。
成功体験がやる気スイッチを入れる
線条体を活性化するのに大切なのは「成功体験」。ハードルが高いとなかなか成功しないため、小さな成功から少しずつ体験させるというわけ。成功体験を繰り返して、機能が残った部分の線条体を活性化するのです。
じつは小さな成功体験を重ね「やる気スイッチ」を入れるというのは、スポーツの世界や勉強でも実践されている手法。小さなステップを繰り返し、ある程度のレベルに押し上げることで、選手や生徒のやる気スイッチが入ります。
そして、小さな成功体験を繰り返すことで、何もいわなくても自主的に練習や勉強をするようになるのです。結果として線条体が活性化して、本当にやる気が出てくるのでした。
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