高い尿酸値は命に関わる病気だった – ためしてガッテン
出産の痛みにもたとえられる「痛風」は、男性が生涯で経験する痛みとしてはもっとも痛いといわれるほど。しかし、じつは痛風が発症していない人のほうが要注意。放っておくと命に関わる危険があるのです。
49歳のときに痛風に襲われた
痛風の一歩手前の状態で、死の淵まで行った…という事例があります。神奈川県在住の63歳の男性は、49歳のときに痛風に襲われました。その痛みは骨が折れたのではと思ったほど…というのは本人の弁。バーベルか何かをボーンと落としたような痛みだったと説明します。
自力では歩けないほどの激痛のため、奥さんに付き添われて病院に急行。治療を受けると、何事もなかったように症状が落ち着きました。こうして、ふだんの働き盛りの生活を取り戻すことができたのです。
ところがその後、思いもよらぬ病気が男性を襲います。それは、なんと「心筋梗塞」でした。心臓に酸素を送るための太い血管が閉じてしまっていたのです。一刻を争う状態でした。その日のうちに緊急手術。血管を広げる処置で、なんとか一命を取り留めました。
尿酸値が高いのに痛風を発症しない
尿酸値の推移を見てみると、49歳のときに基準値「7」の尿酸値が「7.6」という基準値オーバーの時点で痛風を発症しています。その後、52歳のときに尿酸値が「8.6」程度まで高くなって痛風を再発。53歳にかけては、薬によって尿酸値の数値は「5~6」程度と、基準値以下に抑えられていました。
ところが、54歳のときに尿酸値が「8」を超える高い状態に…。しかし、このときは痛風は発症せず、まったく痛みも感じませんでした。そして、55歳にかけて尿酸値は再び基準値以下に下がり、以降は基準値を少し超える程度で安定。男性はすっかり安心して、そのまま放置していたのです。
じつは、尿酸値の基準値を超えても激痛に襲われる人はほんの1割。残りの9割は、痛くもかゆくもないのです。じつは、この尿酸値が基準値「7」を超えて高いにもかかわらず「痛風」を発症していない人こそ、死の危険が迫っているのでした。
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