胃弱は「機能性ディスペプシア」という病気
慢性的な「胃もたれ」「胃痛」。しかし、病院に行っても具体的な原因がわからずに「慢性胃炎」「神経性胃炎」と診断されてしまうことがほとんどです。しかも、効果的な治療法はありません。3月12日『ためしてガッテン!』の「スカッ!胃の慢性不調」で紹介されていました。
ところが、これらの症状が胃の中でどのように発生しているかが判明。2013年6月には、その治療のための新薬が発売されたのです。病名は「機能性ディスペプシア」といいます。これまで「慢性胃炎」「神経性胃炎」としか診断できなかったものです。
この病気は、胃のふくらみや収縮の命令を伝達する神経物質「アセチルコリン」の働きが弱ってしまうもの。このアセチルコリン、じつはストレスに弱い性質を持っています。
なんらかのストレスを受けて、脳から胃にストレス信号が送られるとアセチルコリンが減少。胃の働きが弱まって、胃もたれなどを発症します。すると、この胃の不調信号が脳へ伝達。それを受け取った脳は、ストレスを判断してさらにストレス信号を胃に出すことに…。これでアセチルコリンがさらに減少し、ますます胃の働きが弱くなっていくのです。
そして、胃のアセチルコリンの働きを高める薬が「アコチアミド」という新薬。「機能性ディスペプシア」の治療に効果を発揮します。なお、新薬が効く「胃もたれ」「胃痛」は下記のような症状です。
- 食中・食後にすぐ症状が出やすい
- 1週間のうち2~3回以上症状が出る
- 以前より食が細くなった
- 検査をしても原因が見つからない
もちろん、これらの症状すべてに「アコチアミド」が効くわけではありません。とはいえ、患者の半数くらいは改善するはず。残りの半数は、胃酸やピロリ菌などが原因と考えられます。なお「アコチアミド」の処方には、内視鏡などでの検査が必要です。
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