原因不明「間質性肺炎」を咳で見分ける方法
間質性肺炎は肺の中で空気を取り込む肺胞を包んでいる間質と呼ばれるが厚く硬くなり、肺機能が低下します。進行すると呼吸ができなくなり、死に至ることもある恐ろしい病気です。しかも原因はハッキリと解明されていません。そんな間質性肺炎を咳で見分ける方法があります。11月10日放送『主治医が見つかる診療所』の「肺炎のせきの見分け方」で紹介されていました。
間質性肺炎は数日で死亡することも
じつは、この間質に異常が出る病気は間質性肺炎以外にも非常に多く存在します。肺繊維症や肺胞微石症などです。そして、それらはまとめて間質性肺疾と呼ばれています。
日本での間質性肺疾患の患者数は約3万8千人。年間の死亡者数はおよそ1万1千人。じつに3割近くの人が命を落としている計算になります。そして、間質性肺疾患の大部分は、間質性肺炎なのです。
また、間質性肺炎は風邪などを併発すると一気に症状が悪化。数日前まで元気だった人が、わずか数日で死亡することがあるのです。
間質性肺炎の原因は解明されていない
間質性肺炎によって一度硬くなってしまった間質は、通常は元に戻りません。このため、何よりも早期発見が重要とされています。
間質性肺炎の咳は。タンがからまない乾いた咳が特徴。症状が軽い初期の段階ではごく軽い咳しか出ず、レントゲンでも見つからないことがあります。医師も呼吸器科の専門知識が必要なため、発見しにくい病気です。
しかも間質性肺炎は、その原因がハッキリとは解明されていません。カビや粉塵、タバコの煙、薬のアレルギー反応などが原因ともいわれていますが、予防も難しい病気なのです。
間質性肺炎の咳の見分け方
間質性肺炎を早期発見するための咳の見分け方があります。まず1つめの特徴としては、小さく乾いた咳であるということ。放っておいても大丈夫と思えるくらいの小さな咳なのです。
もう1つの特徴は、その咳が非常にしつこいということ。普通、風邪の場合は1週間や10日もすれば、だんだん少なくなっていくものです。咳が2週間以上続くというのは、危険な兆候といえるでしょう。
さらに、動くと咳が出ることも特徴の1つ。安静にしているときには肺は動かないため刺激がありません。動くと肺も動かなければならないため、それが刺激となって咳が出るのです。
多くの人が怖がっている肺がんは1日や1週間では死なない病気。しかし、肺炎というのは1週間、運が悪ければ1日2日が命の境目になってしまいます。いつもと違う咳やいつもより長い咳は、専門の病院で診てもらうことが大切なのです。
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