血糖値を下げる方法は「筋肉を動かす」ことだった
筋肉は全身の糖分の8割を貯蔵して、それをエネルギーとして消費しています。このため血糖値を下げる方法を考えるには、筋肉の働きに目を向けることが重要です。そしてさらに、筋肉と糖分の代謝について新しい事実が判明しました。血糖値を下げる方法を詳しく紹介します。
血糖値を下げる方法は筋肉を動かす
筋肉と糖分の代謝における新事実とは、筋肉の細胞の中に存在してる「グルット4」というタンパク質の働きです。グルット4には、血液中の血糖と結びついて筋肉に取り込む働きがあります。
グルット4はふだんはインスリンの指令を受けて筋肉の表面に出現。糖分を取り込んでいます。このため、グルット4を活性化させて糖分を取り込ませるには、インスリンが必要であると考えられてきました。
しかし最近の研究で、インスリンがなくてもグルット4を活性化できることが判明。そのグルット4を活性化する方法は「筋肉を動かす」このだったのです。
運動によって筋肉が動くと、筋肉の細胞内に特殊な物質が分泌。グルット4の数が増えたり、その活動が活性化されたりするのです。つまり、筋肉を動かすことが血糖値を下げる方法だったのです。
太ももを鍛えて血糖値を下げる方法
数が増えて活性化したグルット4は、インスリンがなくても糖分を次々と筋肉の中に取り込みます。つまり運動すれば、インスリン抵抗性が高くても血糖値が下がって、糖尿病が改善するのです。
グルット4は筋肉の細胞内に存在するもの。このため、筋トレで筋肉量を増やせば、グルット4の数が増えることになります。また、筋肉を構成する筋繊維には、持久力の高い赤筋と瞬発力にすぐれた白筋があります。このうち、グルット4が多いのは赤筋です。
筋肉量が多くて赤筋が多いとなれば、それは太ももの筋肉です。太ももは全身の4割の筋肉が集中しているだけだなく、瞬発力よりも持久力が要求される部位。血糖値を下げる方法としては、太ももを鍛えるのが有効なのです。
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