2日で失明してしまう急性緑内障の症状とは
患者数360万人ながら9割が気づいていない病気が緑内障です。この緑内障のなかでも恐ろしいのが「急性緑内障」。わずか2日で失明してしまいます。急性緑内障の症状や発症しやすい人の特徴を見ていきましょう。『ためしてガッテン』で紹介されていました。
急性緑内障はわずか2日で失明する
眼の奥にある網膜は、目に入ってきたものを映すスクリーンの役目を果たしています。そして、そこにびっしりと張り巡らされているのが視神経です。
この視神経は周辺のほうから死んでしまうことがあります。こうして、その部分の情報が欠けてしまうのが緑内障です。一部の視野が欠けてしまいます。
この緑内障の特徴は気づきにくいこと。中心付近は病状が進行しても最後まで見えるため、脳内で欠けている視野を補ってしまうからです。患者数は360万人。その9割は病気に気づいていないといわれています。
この緑内障のなかでも、本当に恐ろしいのが「急性緑内障」です。わずか2日で失明してしまいます。
急性緑内障で最初に感じた症状は?
じつは緑内障の「緑」が使われるようになったのは、急性緑内障が理由だとか。急性緑内障の患者の目の写真を見ると、黒目がたしかに緑がかっていました。
実際に急性緑内障を経験した女性の症例を見てみましょう。急性緑内障になったのは4年前。最初に感じた症状は頭痛。夜になると、今度は胃のむかつきを感じるようになりました。
風邪だと思った女性は、翌朝に近くの内科を受診。するとそこで、急いで大学病院へ行くようにいわれたのです。慌てて大学病院へ向かうと、案内されたのはなぜか眼科。しかも大変危険な状態ということで即日入院。目の手術が行われたました。なんとか失明は免れたのです。
緑内障では何年もかかる変化が、急性緑内障ではわずか2日でおこります。それには、眼圧が通常の4倍もかかることが理由です。眼圧が4倍になると、まず瞳孔が開きます。そして角膜がにごった状態に…。このときに瞳を正面から覗き込むと、黒目が緑がかって見えるのです。
急性緑内障の特徴的な症状とは?
急性緑内障の症状としては、頭痛や吐き気があります。これは目の周りの神経が刺激されることで感じるものです。目の症状としては、目のかすみや光のにじみがあります。見ためとしては、瞳がやや雲って見えたり白目が充血したりするのが特徴です。
頭痛や吐き気に加えて目の異変を感じたら、急性緑内障の可能性があります。眼科をすぐに受診したほうがよいでしょう。
急性緑内障が発症しやすい人には特徴があります。それは、若いころから視力がよかった人に多い病気なのです。遠視の人、とくに女性は眼球の構造上、40歳を過ぎると眼圧が上がりやすくなります。
眼科にかかれば、検査で急性緑内障のリスクがすぐにわかります。危険度が高ければ手術などで未然に防ぐことが可能です。
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