認知症が改善!インナーマッスルで脳が活性化
「インナーマッスル」を鍛えると代謝が上がってダイエットに効果があるだけでなく、なんと「脳が活性化」するのだとか。しかも「認知症」にも効果を発揮するのです。『主治医が見つかる診療所』で紹介されていました。
インナーマッスルを鍛えると脳が活性化
インナーマッスルの権威が1943年生まれの東京大学名誉教授・小林寛道博士です。小林博士はこれまで、カール・ルイスやアサファ・パウエルなど、世界トップの陸上選手の筋肉を徹底的に調べ、彼らがなぜ速く走ることができるのか研究してきました。
そして、その秘密が「大腰筋」に代表されるインナーマッスルにあると発見したのです。それ以来、インナーマッスルを鍛えるマシンを次々と開発。その数はじつに20種類以上に上ります。
そして、小林博士はインナーマッスルを鍛えると脳が活性化するといいます。運動することは脳に大事なことだとは昔からいわれてきたこと。ただし、どういう運動をしたらよいかはあまりハッキリしていませんでした。
インナーマッスル運動で脳内血流が上昇
それが最近の研究で、従来の重りを持った「筋トレ」や単純に「歩く」「自転車をこぐ」よりも、体の深いところの筋肉を使ったほうが、はるかに脳の活動が盛んになることがわかってきたのです。
実際に、通常の筋力トレーニングを行っているときとインナーマッスル運動をしているときの「脳内の血流」を調べてみると、インナーマッスル運動時のほうが明らかに活動領域が広く、活動量も多いことがわかります。
そして、インナーマッスル運動は脳の病気の治療にも使われています。「脳血管疾患」によって半身不随になる人もいますが、そういった人にインナーマッスルを使う動きをしてもらうと、だんだん体が柔らかくなるとともに「脳の柔軟性」もアップ。動きに対しての感覚も戻ってくるのです。
インナーマッスル運動で認知症が改善
以前から小林博士は、脳卒中などの後遺症で体に麻痺がおこった人たちのリハビリとして、開発したマシンを使ったインナーマッスル運動を行ってきました。すると驚くべきことに、運動機能に大幅な改善が見られたのです。
さらに、この結果を元にインナーマッスルと脳の関係について研究を進めたところ、脳に関する驚くべき新事実が判明。インナーマッスルのトレーニングをやっていくと「認知症」の症状がやわらいでくるというのです。
小林博士は男女9名の認知症患者に、3種類のインナーマッスル運動を1回30分、週2日を3か月間にわたって実施。すると、日付や曜日を答えたり3つの言葉を暗喩したりといった問診による認知症テストを、インナーマッスル運動の開始前と3か月後で比較したところ、9名中6名の点数が向上したのです。
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