尿失禁が些細な尿トラブルを放置したため深刻化
些細な尿トラブルを放置したがために、深刻な尿失禁を引き起こした事例を見てみましょう。ひどい尿失禁に悩まされた58歳の女性。最初に尿トラブルがおきたのは、およそ30年前の27歳のときでした。『主治医が見つかる診療所』で紹介されていました。
尿失禁で40代でとても辛い思い
尿失禁が深刻化するきっかけとなった尿トラブルは、次女を出産した直後のこと。ちょっとした刺激で尿が漏れるようになりました。そのため、この女性はそれ以降、運動など体を動かすことを控えるようになったといいます。
それでも、なるべく刺激を与えないように気をつければ日常生活にとくに支障はなかったため、病院に行かずに放置していました。ところが、それから20年ほどたった48歳のとき、なんと咳程度の弱い刺激でも尿失禁してしまうほど症状が悪化してきたのです。
とくにひどかったのは、風邪をひいたとき。どうしても咳の回数が増え、そのたびに尿失禁がおきていたのです。そのため、40代という若さで失禁用のシートを使わなければならなくなったため、とても辛い思いをしました。
尿失禁を改善する骨盤庭訓の手術
この女性の尿失禁の特徴は、急に立ち上がったときや重いものを持ち上げたときなど、お腹に力がかかっときにおこること。じつは尿失禁のきっかけは、出産の際に骨盤底筋の筋肉が切れてしまったことにありました。そのために尿道を支えくれなくなっていたのです。
この女性の場合、加齢によって骨盤底筋が弱まってきたため、ゆるみが進行して症状が悪化したというわけ。また、この骨盤底筋は加齢や運動不足、性ホルモンの低下などが原因でゆるんでしまうこともあります。
こうして骨盤底筋が緩んでくると、膀胱や尿道が通常の位置より下がってしまうため、年齢・性別に関係なく尿失禁などの尿トラブルを引き起こす大きな原因となっているのです。この女性はその後、骨盤底筋を治す手術を受けて、尿失禁を改善することができました。
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