肺塞栓(はいそくせん)症の新薬リクシアナとは
「肺塞栓(はいそくせん)」に、2014年から新しい治療薬が登場しました。それが「エドキサバントシル酸塩水和物」、製品名は「リクシアナ」です。肺塞栓は、足の静脈にできた血の塊がはがれて肺の血管が詰まり、呼吸困難などをおこす病気です。
肺塞栓の新しい治療薬がリクシアナ
肺塞栓の新しい治療薬であるリクシアナは、従来の薬と比べて食事制限が不要。一緒に飲んではいけない薬も減りました。ただし一方で価格が高く、効果の持続時間が短い面もあります。
東京都に住む43歳の男性は趣味のランニング中に異変を感じました。ふだんは10kmを難なく走っていたのに、2~3km走っただけで息苦しくなったのです。足のむくみもあったために、男性は病院を受診。血管外科で肺塞栓と診断されました。
男性の左足の太ももからふくらはぎにかけての静脈に、細長く血の塊ができていたのです。はがれた塊は飛び散り、枝分かれした肺の血管の血管を詰まらせていました。
肺塞栓がリクシアナの服用で改善
男性はすぐに入院して肺塞栓の治療を受けることになりました。まずは血液を固まりにくくする薬「ヘパリン」の点滴。その後、承認されたばかりの「リクシアナ」を1日2錠飲み始めました。すると状態が改善。約2週間で退院しました。退院後は、1日1錠服用を続けています。
従来の肺塞栓の治療では、ヘパリンの点滴後は「ワルファリン」を飲むのが一般的でした。ただし、ワルファリンは服用中に納豆を食べてはいけません。海藻やシソなども少量に抑える必要があります。
これはワルファリンの作用を弱めるビタミンKを含んでいる食品だからです。しかし、リクシアナでは食事を制限する必要はありません。リクシアナは食事や薬の併用といった問題が少ないため、患者にも医師にも安心感があるのです。
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