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バナナは保存性と引き換えに甘さを失った

戦後、バナナは憧れの食べ物でした。しかし50年前のバナナは現在とはまったく味が違っています。熟成方法が変わったこで糖度に違いがあるのです。バナナは保存性と引き換えに甘さを失ったのです。『ためしてガッテン』の「あなたの知らないバナナの世界」で紹介されていました。



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バナナは保存性と引き換えに甘さを失った


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バナナを保存するのは地下室だった

戦後、バナナは庶民には手の届かない憧れの食べ物でした。1杯のかけそばが40円だった1962年当時のバナナの値段は、なんと500円の超高級品。しかし、この昭和のバナナは現在とはまったく味が違っているのです。

三重県伊勢市に、50年前と同じ方法で熟成させているバナナ問屋があります。実際に、その熟成方法を見てみましょう。

まだ青いバナナを保存するのは地下室。水をまいたのちにガスコンロで部屋を40度に温めています。こうすることで5度だった糖度が23.4度まで上昇するのです。この保存方法で、バナナの糖度が4倍以上もアップしました。


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保存性が格段によくなったバナナ

バナナは温度を上げると、エチレンというガスを放出するもの。エチレンは細胞壁が壊していく性質があります。バナナの皮の細胞でエチレンが放出されると黒く変色し、実の細胞でおきるとやわらかくなって甘みがアップするのです。

50年前の熟成方法はバナナからエチレンを出す手法。糖度は20~23度ですが保存性が悪いものでした。しかし、現在は違います。室温15℃で、エチレンを吹きかけるという手法です。現在の熟成方法は糖度が10~18度である一方、保存性が格段によくなっています。

エチレンを外からかけているため皮はきれいに色づきながら、実にはエチレンが届かないため十分に熟成しないため糖度が上がりません。このようにバナナは保存性と引き換えに甘さを失ったのでした。

■『ためしてガッテン』
【あなたの知らないバナナの世界】
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