注射も効かない腰痛は「一本の糸」が元凶!?
いくら病院で治療を受けてもなかなか治らない腰の痛み…。ここ十数年の間に、ようやく世界中の整形外科にその名が知られ始めた「新型腰痛」があります。それが「脊髄終糸症候群」です。実際に新型腰痛「脊髄終糸症候群」に苦しんだ女性の実例を見てみましょう。『みんなの家庭の医学』で取り上げられていました。
猛烈な腰の痛みに襲われた
すべての始まりは7年前。その女性が当時37歳のときのことでした。この年、事務職から心機一転。ファッション関係のリサイクルショップに転職しました。
それまでのデスクワークとは違って一日中立ちっぱなしでの接客に加え、大量の商品の在庫を運ぶなど仕事は思ったよりも重労働。とはいえ、大好きな洋服を扱う仕事に大きなやりがいを感じていました。
そんな女性に最初の異変が襲ったのはある朝のこと。タオルを取ろうと手を伸ばした瞬間、猛烈な腰の痛みに襲われ立っていられなくなったのです。それはまるで剣山で貫かれるような鋭い痛みだったといいます。
ブロック注射でも腰痛がぶり返す
そこで、近所の整形外科を受診。さっそくMRIによる検査を行った医師の診断は「腰椎椎間板ヘルニア」でした。背骨のクッションの役割を果たす「椎間板」がつぶれて飛び出し神経と接触。痛みや痺れが生じる病気です。ひとまず鎮痛剤が処方され、様子を見ることになりました。
ところが、翌日になっても痛みはまったく治まりません。たまらず同じ病院に助けを求めると、今度は腰椎の神経に麻酔薬を入れて痛みをとる「ブロック注射」による治療が行われました。
しかし、2~3日すると歩けないまでの激痛はないものの、日常の何気ない動作の中で針で刺されるような鋭い腰の痛みがぶり返してきたのです。それは決まって「前かがみ」になるたび、腰から両足にかけて痛みが走るのでした。何よりも辛かったのが「トイレ」だったといいます。
腰痛の正体は脊髄終糸症候群
そんな女性に「新たな異変」が襲います。なぜかトイレが近くなる「頻尿」になったです。多いときには床についてからトイレに3回も行くことも…。そのたびに、腰から両足にかけて鋭い痛みが走ります。
そこで駆け込んだのが、東京都目黒区にある「厚生中央病院」。そこで出会った医師が「新型腰痛」の国内における第一人者・駒形正志先生でした。
そして、徹底的な問診と独自に開発した検査により、女性を苦しめていた腰痛の正体を突き止めたのです。その病名は「脊髄終糸症候群」でした。この女性は手術で終糸を切断することで腰痛は解消。仕事のかたわら主婦として、家事もバリバリこなしているといいます。
■6月10日放送『みんなの家庭の医学』
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