食事や運動ではコレステロールは下がらない
「家族性高コレステロール血症」の心臓病から、あやうく一命をとりとめた60歳の男性がいます。その予兆は30代のころから。健康診断でコレステロール値が高いといわれたのです。3月26日放送『ためしてガッテン』の「世界の健康ワザ直輸入SP」で紹介されていました。
それを機に始めたのが、夫婦でのウォーキング。1時間くらいぶらぶらと歩くといいます。そして、食事にも気を遣ってきました。お肉は豚肉でも鶏肉でも脂身を徹底的に排除、根菜や海藻など野菜中心にバランスよいメニューを心がけています。しかし、それでもコレステロール値は一向に下がりません。
そして5年前、男性は少し歩くだけで胸が苦しくなるようになりました。突然、呼吸ができなくなって、心臓が止まりそうになるくらい胸が痛みが襲います。たまらず病院にかかったときの心臓の画像を見てみると、冠動脈がほぼふさがり「心筋梗塞」の一歩手前でした。
検査のあと、医師から思いもよらない事実を知らされます。この男性は「家族性高コレステロール血症」だったのです。体質的にコレステロールが高い病気なのでした。食事や運動によっても値が下がらないわけです。
実際にこの男性のアキレス腱を見てみると、通常は横から見ると反っているものがぷっくりと後ろに膨らんでいます。後ろから見ても、通常よりも太くなっていました。
「家族性高コレステロール血症」かどうかを、簡単に見分ける方法は次のとおりです。
【アキレス腱チェック】
- 後ろに膨らんでいないか
- 厚さが2cm以上ないか
また、LDLコレステロールが「182mg/dl以上」で、家族が若いときに心筋梗塞や狭心症をおこしている場合はとくに注意が必要です。若いときというのは、男性で55歳未満、女性で65歳未満を意味します。すみやかに医師に相談するようにしましょう。
■「コレステロール」おすすめ記事
正常なコレステロール値でも「心筋梗塞」に
コレステロールに悪玉・善玉は存在しない!?
コレステロールの過剰供給が動脈硬化の原因
危険!低コレステロールは「脳出血」を招く
コレステロール食品の影響は「2~3割」だけ!
悪玉コレステロールの元凶は「飽和脂肪酸」
これが「悪玉コレステロール」を減らす食品
「善玉コレステロール」を増やす速歩とは?
家族性高コレステロール血症はアキレス腱で診断
コレステロール値は「LH比」に危険性が潜む