便秘薬のおすすめは大腸黒皮症にならない成分
市販の便秘薬の副作用でおこるのが「大腸黒皮症」。健康な人の腸はきれいなピンク色ですが、便秘薬の飲みすぎで腸の内部が真っ黒になってしまうのです。大腸黒皮症にならない便秘薬のおすすめを紹介します。『ためしてガッテン』の「便秘!スッキリ大革命」で取り上げられていました。
おすすめの便秘対策を試してみた
とある20歳の女性は、小学校に上がる前から便秘に悩んできました。毎朝トイレに行くものの、1時間も出ないことはザラ。少し出ても残便感があってスッキリしませんでした。
便秘対策で力を入れたのが食事。野菜や海草などを使った料理が毎日、食卓に並びました。アロエが便秘によいと聞けば果肉を育ててヨーグルトに入れて食べてみたり、薬草が何種類もブレンドされた漢方のお茶も飲んでみたり…。便秘におすすめのへその左右3cmにあるツボを押したりもしました。
とはいえ劇的な効果は得られず、市販の便秘薬はほぼ毎日飲み続けたといいます。それでも効果が出ないため、薬の量が少しずつ増えていったのです。
そこで大学生になったのをきっかけに、意を決して腸の中を詳しく検査することにしました。すると、医師から告げられたのは聞いたこともない言葉。「大腸黒皮症」になっているといわれたのです。
便秘対策に大腸黒皮症になった原因
じつは女性が取り組んできた便秘対策に、大腸黒皮症になってしまった原因がありました。それが「市販の便秘薬」。便秘薬の成分によって色素沈着がおこっていたのです。便秘薬の副作用といえるでしょう。
飲んでいた便秘薬はアントラキノン系と呼ばれる刺激成分が入ったもの。刺激成分が腸の壁を刺激して、ぜんどう運動を活発にします。それによって、便を先へ先へと押し出すわけです。
しかし長期間この薬を飲みすぎてしまうと、腸の粘膜細胞が大量に死んでしまうことに…。その結果、腸の壁が黒ずんで見えるようになるのです。ただし、大腸黒皮症は病気ではありません。腸が黒いというだけで、何か悪さをしてはいないのです。
便秘薬の長期服用はおすすめできない
とはいえ大腸黒皮症は便秘薬の飲み過ぎのサイン。便秘薬を減らすことができれば、2年ほどで元に戻ります。
アントラキノン系に限らず、何らかの大腸刺激成分が含まれているものは、市販の便秘薬の8割近くに上ります。長期間服用すると、薬の刺激がないと腸が動かなくなってしまうことに…。同じ量を飲んでいると、どんどん効かなくなってしまいます。
気をつけたい大腸刺激成分は「センナ」「ダイオウ」「アロエ」「センノシド(センノサイド)」「カスカラ」「ビサコジル」「ピコスルファートナトリウム」。これらの便秘薬の長期間の服用はおすすめしません。市販の便秘薬については副作用に注意して「自己判断で常用しない」ことが大切なのです。
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