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ほほの内側の白い線は顎関節症の新原因「TCH」

口を開こうとすると関節や筋肉が痛んだり、大きな口を開けられないのが「顎関節症」。これまで、その原因は噛み合わせとされてきました。しかし近年、新たな原因が明らかになったのです。ほほの内側に白い線ができる「TCH」。無意識に上下の歯を接触させるクセが原因でした。



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ほほの内側の白い線は顎関節症の新原因「TCH」


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顎関節症の原因は噛み合わせではない

顎関節症はこれまで「噛み合わせ」の悪さが原因とされてきました。しかし実際は、噛み合わせの悪さだけでは顎関節症にはなりません。

顎関節症の新原因は「TCH」です。これは不必要に上下の歯を接触させるクセのこと。英語で表すと「Tooth Contacting Habit」となり、その頭文字をとったものです。

口の中は正常な状態だと、上下の歯は接触していません。上下の歯の間は、約1~2mmのすき間が空いているのです。上下の歯が触れるのは、食事や会話で一瞬触れるだけ。歯と歯が触れる時間は1日トータルで17.5分ほどです。

ところが、パソコンやスマートフォンの操作など常に集中して無意識に歯を接触させ続けたり、寝ているあいだに歯をかみ合わせたりする人がいます。これが「TCH」です。


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自分が「TCH」かチェックする方法

歯は軽く触れるだけでも筋肉が使われるため「TCH」が続くとまわりの筋肉が疲労。これが顎関節症の原因となるのです。

「TCH」は無意識に行われているため、自分が「TCH」かどうかの確認が大切。それをチェックする方法を紹介しましょう。

唇を軽く閉じた状態で「上下の歯を離した状態」と「上下の歯を軽く合わせた状態」を5秒ずつ繰り返してください。このときラクに感じるほうが、あなたが無意識のときの歯の状態です。軽くあわせたほうがラクに感じるなら「TCH」の可能性が高いといえます。

また「TCH」になると、上下の歯を接触するだけでなくほほの内側が吸い付けられます。このためTCHの人は、ほほの内側に白い線ができるのです。さらに舌まで吸い付けられているので、舌のフチに歯型がの付いている場合も「TCH」の可能性が高いでしょう。


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顎関節症の原因「TCH」の治し方

顎関節症の原因となる「TCH」の治し方はじつは簡単です。TCHの治し方には3つのステップがあります。ステップ1は「自傷行為の認識」、ステップ2は「視覚刺激からの条件反射」、ステップ3は「接触刺激からの条件反射」です。

ステップ1では上下の歯を合わせてみて、それがほほやこめかみの筋肉を緊張させていることを確認します。TCHが筋肉の疲労につながることをあらためて自覚するのです。

ステップ2では「リラックス」と書いた紙を自分の生活導線上に貼ります。そして、それを見たら深呼吸をして、口から一気に息を吐きながら歯を離すのです。息を吐くと同時に脱力して、肩を落としましょう。紙を見るたびに、この動作を1回行ってください。

ステップ3では、歯が接触した瞬間に歯を離して力を抜くクセを作ります。もともとは歯が触れると離すようにする反射回路が存在。ステップ2とステップ3を繰り返すことで、この回路が復活するというわけです。

人によって個人差はありますが、2~3週間ほどで歯の接触に関する変化を感じるはず。3~4か月でTCHを改善することができるでしょう。

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