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シュウ酸カルシウムが尿路結石となるメカニズム

尿路結石の元になるシュウ酸カルシウムの結晶は溶かすことができます。しかし、その塊である結石はどんな方法を試しても、ほとんど溶けません。シュウ酸カルシウムが硬く固まって尿路結石となるメカニズムを見ていきましょう。『ためしてガッテン』で紹介されていました。



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シュウ酸カルシウムが尿路結石となるメカニズム


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シュウ酸カルシウムを固めて無毒化

尿路結石の成分を徹底分析すると「オステオポンチン」が結晶を強く結びつけ、硬く溶けにくくさせていることがわかります。オステオポンチンは結石にほんの数パーセントしか含まれていない物質です。

ここで腎臓の中を詳しく見てみましょう。そもそもシュウ酸は、体にとっては猛毒。細胞に付着すると酸化させ、炎症を引き起こして死なせてしまいます。この壊れた細胞から出るのがオステオポンチンです。

オステオポンチンはいわばシュウ酸の対抗策。オステオポンチンがシュウ酸カルシウムを固めて無毒化すると考えられています。


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シュウ酸カルシウムが増えすぎた場合

ところが、シュウ酸カルシウムが増えすぎた場合、オステオポンチンも大量に出現。結晶をどんどん固めるために、石もどんどん大きくなるのです。その結果、尿管に入ると激痛を引き起こすような危険なサイズとなった結晶を作ってしまいます。

ここで、オステオポンチンはシュウ酸が来て細胞が壊れて発生するもの。シュウ酸が来たときに細胞が壊れないようにすれば、おのずとオステオポンチンの発生が抑えられるというわけ。それに有効なのが抗酸化物質なのです。

このため尿路結石の対策には、抗酸化作用が高い食品を食べることが効果的。抗酸化作用が高い食品には、お茶や青魚、大豆、ブルーベリーやバナナなどの果物、カボチャやニンジンなどの野菜類がよいとされています。

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