急性肺炎は1週間で死に至る危険もある病気
肺の病気といえば肺炎ですが、じつは近年、新しいタイプの肺炎が増加しています。それが「急性肺炎」。年齢や性別を問わず、最悪の場合は1週間で死に至る危険のあるのです。『主治医が見つかる診療所』の「死亡原因第3位 肺炎の早期発見法」で紹介されていました。
急性肺炎で命に関わる壮絶な体験
お笑いコンビTKOの木本武宏さんは、急性肺炎で命に関わる壮絶な体験をしました。急性肺炎が発症したのは2012年6月。最初は風邪と思っていて、それが肺炎だとは夢にも思いませんでした。
木本さんの体に異変がおきたのは、梅雨時の6月初め。発症する2~3週間は仕事で睡眠不足でした。仕事が終わって打ち上げをしていたら突然、強い寒気と関節痛を感じたのです。
打ち上げを切り上げて帰宅した翌朝、熱が39度を超えていました。すぐに近くの病院で診てもらうと風邪という診断。その後、いったんは熱が下がるものの夕方には再び上昇、翌朝はまた39度の熱です。
急性肺炎が発症して体に違和感
38~39度を行ったり来たり…決まって朝と夕方に高くなります。そんな発熱が3日間続きました。ところが、せきや鼻水、のどの痛みなどの症状はまったくありません。さらに熱があっても食欲はふだんどおりでした。
とはいえ4日目の朝も熱があるため、再び近くの病院へ。レントゲンを撮っても、肺にはとくに異常ありませんでした。しかしその夜、体に異常が現れます。
何の前触れもなく、体に違和感を感じ始めたのです。寝返りを打っても、しっくりする位置が見つかりません。よく考えると、自分が息がしやすい体勢を探していることに気づきました。そのとき、胸が苦しいことに気づいたのです。急性肺炎が発症した瞬間でした。
アレルギー性の急性肺炎だった
その瞬間から「ハァハァハァ」と息がどんどん苦しくなります。だんだん呼吸が浅くなってきたこともあって、近くの救急病院へ。そして、木本さんのレントゲン写真を見た医師が「ダメだ、真っ白だ」といったのです。朝に見たレントゲン写真とは違って、両肺とも真っ白になっていました。
精密検査の結果、医師から告げられた病名は「急性好酸球性肺炎」。アレルギー性の急性肺炎です。何らかの原因でアレルギー物質を吸い込んでしまい、肺の中でアレルギー反応がおこって急性肺炎をおこす病気です。
異変を感じてから急性肺炎の診断までは1時間半ほど。医師からは「2~3日遅れたら命の危険があった」といわれました。早期に発見することができたこともあって、幸いにも急性肺炎から体調は回復できたのです。
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