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電気信号が弱っている「脈とび」は危ない!

「物忘れ」を誘発する心臓の「危険な脈とび」は、いわゆる「安全な脈とび」と何が違うのでしょうか? その違いは、心臓を動かしている電気信号にあったのです。まずは心臓の電気信号の話から見ていきましょう。



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脈とびがおきるときには洞結節に変化

米ミネソタ大学で教育用に撮影された貴重な映像があります。取り出して4時間あまり経過しても、力強く脈打っているヒトの心臓。心臓は体から取り出しても自力で動き続ける唯一の臓器です。

それは、心臓の筋肉の細胞である「心筋細胞」に電気刺激を加えると動き出すから。心臓は電気の信号で、細胞一つ一つが動く仕組みになっているのです。

その電気を出すのが、心臓の上のほうにある「洞結節(どうけっせつ)」。心臓を動かす司令塔です。洞結節が休むことなく電気信号を送ることで、筋肉の細胞が収縮。その結果、心臓全体が規則正しく動くのです。そして、脈とびがおきるときには、この洞結節にある変化がおこっています。


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危険な脈とびは洞結節が弱った状態

「危険な脈とび」は、洞結節が弱っていて電気信号が出ていない状態です。電気信号がこないので、心臓は動きようがありません。行進をしたいのに、合図がなくなって止まってしまった状態といえるでしょう。

一方の「安全なの脈とび」の場合、通常は洞結節の電気信号で心臓が脈打っているものが、心臓のほかの箇所から電気信号が出ています。すると、心臓がとまどってしまうために一拍休みとなってしまいます。しかし、洞結節は元気なので、すぐに元に戻るのです。いわば、行進をしていてちょっとつまずくようなイメージでしょうか。

脈拍のグラフに心電図のグラフを重ねてみます。じつは「心電図」とは、洞結節から出ている電気を計測しているのです。安全な脈とびがおきているとき、心電図の振れが大きくなっているのがわかります。電気が出すぎて、脈がとんでいるということです。危険な脈とびの心電図を見てみると、電気信号が出ていません。

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