「胃痛」の原因が胃じゃない病気ベスト3とは
胃痛の原因は「胃」とは限りません。胃が痛いと思っていたら、じつはまったく違う病気だったというのはよくある話です。そこで、胃痛の原因が胃ではない病気ベスト3をピックアップしました。8月24日放送『駆け込みドクター!』の「危ない胃の不調SP」で取り上げられていました。
虫垂炎は重症化すると命を落とす
胃が痛いと思ったら、じつは胃ではなく恐ろしい病気が隠れている可能性があります。放っておくと重症化して命を落とすこともあるとか。それが「盲腸」です。いわゆる虫垂炎といわれる病気になります。
虫垂炎は、小腸と大腸のあいだにある虫垂という突起物が炎症をおこして発症する病気です。虫垂炎の炎症がひどくなってしまうと穴があいてしまいます。穴があいてしまうと腹膜炎をおこしてしまい、場合によっては死に至るケースもあるのです。
4年前に、実際に虫垂炎を体験した49歳の男性に話を聞きました。始まりは、朝起きてしばらくしたら急に胃のあたりがシクシクと痛くなったことから。3時間ほどで痛みがなくなったので、食べ物が原因のよくある胃の痛みと思っていました。
胃痛で病院へ行ったら虫垂炎との診断
しかし、1年後にまた胃の痛みが再発。病院で診てもらったところ、虫垂炎という診断。すぐに大きな病院で盲腸の手術ということになったのです。本人も痛みの場所が胃だったため、まさか盲腸だとは思わなかったといいます。
胃が痛いと病院へ行って虫垂炎と診断されるというケースは、けっして珍しくはありません。はっきりわかっていませんが、胃の知覚神経と腸の知覚神経は近いところを通っているという説があるとか。
そのため、胃の痛みと感じてしまうことがあるようです。胃のあたりがキリキリと痛む症状が続いたら、もしかしたら虫垂炎かもしれません。
胃痛の原因が慢性膵炎や心筋梗塞!?
胃が痛いと思ったら「慢性膵炎」ということもあります。慢性膵炎とは、血糖値の調整を行うすい臓が炎症をおこして、機能不全に陥る病気です。膵臓の働きが機能しなくなるために、膵臓がんになる確率がかなり高くなります。
膵臓の場所というのは、胃に近い隣の位置。このため、脳が膵臓の痛みを胃の痛みと勘違いしやすいのです。
胃の痛みが「心筋梗塞」だったというケースもあります。じつは胃の上のほうというのは心臓の裏側にあたるのです。このため、心筋梗塞の初期症状の痛みを胃痛と認識してしまいます。
心筋梗塞もストレスが最大の要因。ストレスで胃が痛いのと同じように、ストレスで心筋梗塞をおこしやすくなってしまいます。このため、非常にわかりづらくなっているのです。
■8月24日放送『駆け込みドクター!』
【危ない胃の不調SP】
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