尋常性乾癬に肥満は厳禁!過剰な内臓脂肪が原因
「尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)」とは、全身の皮膚におきる乾癬という意味です。乾癬は表皮の新陳代謝が早くなりすぎ、皮膚が赤く盛り上がって表面にフケのような垢ができる疾患。全身に広がるにつれて赤くなります。乾癬全体の9割が尋常性乾癬です。
尋常性乾癬の原因とは?
ひどくなると、爪が割れたり、関節に痛みが出たりすることも…。自然に治ることはほとんどないのが現状です。「かんせん」という名前から誤解されることも多いですが、ほかの人に感染する疾患ではありません。
尋常性乾癬の原因は、何らかの遺伝的な要素に食生活や肥満体質などの要素が加わって発症すると考えられています。乾癬を発病しやすい体質が遺伝することはありますが、家族に乾癬の人がいるからといって必ず発症するわけではありません。国内の患者数は推計で約10万人です。
肥満や高血圧、これらをあわせ持ったメタボリックシンドローム、糖尿病の人には、乾癬も多く見られます。過剰な内臓脂肪が作るたんぱく質の影響で全身に炎症ができるため、病気になるリスクを高めていると考えられます。心筋梗塞とも何らかの関連があるのではないか…と指摘されています。
尋常性乾癬の治療法
尋常性乾癬の治療法は、まずはステロイドなどの塗り薬とかゆみ止めの内服薬を使います。改善しなければ、患部に紫外線を当てたり、免疫抑制剤を使ったりします。
近年、病気の原因物質の作用を抑える薬が公的医療保険の適用になりました。点滴と皮下注射の2種類があってよく効きます。ただし、どちらも高価で、1回の注射で数万から数十万円です。医療費の負担を軽減する高額療養費制度を利用することもできます。
尋常性乾癬の悪化させないためには疲労を残さず、ストレスをためない生活を心がけることが大切です。また、肥満にならないことも重要といえます。
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