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メラノーマの免疫治療剤とシグナル阻害剤とは?

メラノーマの治療はいま劇的に進化しています。それは、免疫治療剤とシグナル阻害剤という2つの画期的な治療法が開発されたからです。これまで効果的な治療法がなかったメラノーマですが、免疫治療剤もシグナル阻害剤も治療効果があることは明白。どのように使い分けるかがメラノーマ治療の課題です。



メラノーマの免疫治療剤とシグナル阻害剤とは?


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2つの画期的なメラノーマの治療

メラノーマは、皮膚の色に関係するメラニン色素を産生する皮膚細胞であるメラノサイト、もしくはほくろの細胞である母斑細胞が悪性化した腫瘍のこと。早期に切除できなかった場合にはリンパ節や全身に転移をおこし、非常に治療が難しいことで知られています。

メラノーマの新規患者数は、アメリカでは年間75,000人ほど。一方、日本のメラノーマ新規患者数は年間2,000人ほどです。その意味では、日本では稀な皮膚がんといえるでしょう。

これまで、全身転移をおこしてきたメラノーマは治療が難しく、生存率を伸ばすような化学療法はありませんでした。ところが、ここ数年でメラノーマの画期的な治療が2つ開発されています。


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メラノーマ治療の課題は使い分け

画期的なメラノーマ治療の1つは、がんが誘導する免疫抑制を除去して、患者の免疫力でがんを治療しようとする試み。がんは本来であればT細胞に攻撃されて消滅するところ、そこにブレーキをかけるような働きかけを行っているからです。このメラノーマの抑制機能を除去する治療法で、免疫治療剤と呼ばれています。

もう1つの画期的な治療は、メラノーマに多く認められる遺伝子変異を標的とした薬剤。遺伝子変異もよって細胞増に関わるシグナルが恒常的に異常に活性化されて伝達され続けることが、メラノーマの増殖を促進しているからです。その遺伝子変異をターゲットにする治療法で、シグナル阻害剤と呼ばれています。

メラノーマ治療では、免疫治療剤とシグナル阻害剤をどのように使い分けていくかが今後の課題となっているのです。

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