便移植で糖尿病が治る時代か来るかもしれない
便移植で糖尿病が治る時代が来るかもしれません。じつは、自身の血糖値を下げる働きをする腸内細菌が存在することが、近年の研究でわかってきました。そして、その腸内細菌を増やす手っ取り早い方法が便移植なのです。『ためしてガッテン』で紹介されていました。
腸内細菌を増やすと糖尿病が治る
近年の研究で、腸内細菌には自身の血糖値を下げる働きをするものが存在することがわかってきました。すなわち、腸内環境を改善することで糖尿病が治るということです。
血糖値を下げる役割のある腸内細菌は、バクテロイデスの仲間とされています。そもそも私たちの腸内には、たくさんの細菌が存在。これらの細菌がちょっとしたきっかけで、バクテロイデスの仲間になってくれるのです。
そして、このバクテロイデスの仲間が作るのが腸のスイッチ。ある特定の腸内細菌を増やすことで、腸のスイッチは増やすことが可能。そのぶんインスリンが多く出るようになります。こうして糖尿病が治るのです。
便移植で糖尿病が治る時代が来る
そして2012年、オランダの研究者がある衝撃的な方法で腸内細菌を増やす研究を行いました。それは健康な人の腸内細菌を、血糖値が下がりにくい人に移植するというもの。いい腸内細菌を増やせば、体質が改善されると考えてのことです。
実際に、どうやって腸内細菌を移植するかというと、健康な人の便を水で溶かして、直接お腹の中に入れていました。これが便移植という手法です。便微生物移植や糞便移植とも呼ばれます。
ただし、便移植はアメリカでは大腸の病気の治療として行われているもの。糖尿病の治療としてはまだ研究段階になります。しかし近い将来、便移植で糖尿病が治る時代が来るかもしれません。
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