標準体重なのに脂肪肝!?「NASH」って何?
「脂肪肝」が問題なのは、肝硬変や肝臓がんにつながるケースがあるため。かつては大酒飲みでなければ、さほど気にしなくてもいいと思われていたもの。しかし、その定説が変わってきているのです。それが「NASH(ナッシュ)」です。
NASHとは非アルコール性脂肪肝炎
「NASH」とは「NonAlcoholic SteatoHepatitis」の略。日本語では「非アルコール性脂肪肝炎」です。
アルコールをほとんど飲まない人におこる脂肪肝を「非アルコール性脂肪性肝疾患」呼びます。症状が進んで炎症が起きるなどしたら「NASH」と診断されるのです。
NASHの原因はカロリーオーバーな食事。体内に取り入れられた脂肪は、通常は肝臓の中で身体が利用できるエネルギー源として変化し、全身に送り出されます。しかし、カロリーオーバーの食生活で内臓脂肪が溜まると、そこから常に、大量の脂肪が肝臓へと供給されることに…。すると、余った脂肪が肝細胞の中に溜まって「脂肪肝」となります。
NASHなどの脂肪肝が肝臓がん原因
肝臓は、たまり続ける脂肪を燃やそうとしますが、その過程で不完全燃焼から有害な活性酸素が発生。肝臓の細胞を攻撃し、炎症を引き起こしてしまうのです。それが「NASH」です。
「NASH」の人は国内で100万人に達し、今後も増えると見られています。10年後には、NASHを含めた脂肪肝が「肝臓がん」の最大の原因になる…と予測する専門家もいるほどです。
悪化する脂肪肝かそうでないのかは、肝臓の専門医なら見分けがつくといいます。健康診断で肝機能障害があっても、自覚症状がないため放置するケースが多くあります。再検査などにひっかかったら、一度は診てもらったほうがよいでしょう。
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