脳科学で明らかに!「うつ病」のメカニズム
「うつ病」とは「脳」のどこに異変がおきている病気なのでしょう。うつ病というのは、なんとなく脳の活動が全般的に落ちていそうなイメージがあります。しかし、ネガティブな情報を受け取ったりする脳の領域というのは、活動はむしろ高まっているのです。2月12日放送『最新脳科学ミステリー“人間とはなんだ…!?”』で紹介されていました。
うつ病になると活発になる部分とは、本能を司る古い脳といわれる部位にある「扁桃体」と呼ばれる領域。恐怖や不安、悲しみなど、情動的な感情に関わる部分です。
健康な人も扁桃体は働いていますが、人格・認知行動など社会行動に関わる部位である「前頭前皮質」という部位で扁桃体の働きを抑え、バランスを保っています。しかし、うつ病になると脳の働きに異変がおき、扁桃体の働きだけが強くなって不安が抑えられなくなるのです。
さらに、うつ病の患者と健康な人に同じ質問をして、脳の働きにどんな違いがあるかをチェックしてみました。すると、うつ病の患者には特徴的な脳の活動が現れたといいます。
実験は「あなたは温和ですか」という質問に、自分に当てはまると思えば「はい」、違うと思えば「いいえ」のボタンを押すというもの。直感的にどんな言葉と自分を結び付けるかを調べるために、「立派」「道徳的」「自己中心的」「偽善」など早いテンポで次々に質問が出てきます。
そして、実験を受けたうつ病患者の脳の画像を見てみると、強く反応している場所が2箇所あります。1つは「自分と言葉を関連付ける」部分、もう1つは「マイナスの感情」に関わる部分です。この2箇所が同時に働くと、自分を否定的に捉えてしまうのです。
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