医薬品情報:セキトマルの薬理作用と臨床効果
島伊兵衛薬品が製造するセキトマルは、せき・たんを目的とした鎮咳去痰薬です。本剤には8種の有効成分が配合されており、それぞれが独自の薬理作用を持ちます。
せき・たんに対して、リン酸ジヒドロコデインは症状を緩和する作用があります。また、dl-塩酸メチルエフェドリンは効果を発揮することで相乗効果を発揮します。
スポンサーリンク
配合成分の薬理学的特性
ノスカピン(60mg): 本成分は中枢性鎮咳薬で、咳中枢に直接作用して咳を抑制効果を示します。 薬理学的には延髄の咳中枢を抑制することで咳反射を弱め、鎮咳効果をもたらします。麻薬性ではなく、依存性がありません。 臨床的には乾いた咳や痰の絡まない咳の抑制に効果的です。風邪やアレルギーによる咳を緩和します。
無水カフェイン(60mg): 本成分は中枢神経を刺激する作用がある成分で、眠気を抑え、一時的な疲労感を軽減します。 薬理学的には中枢神経系に作用してアデノシン受容体を遮断し、覚醒作用をもたらします。また、血管を収縮させる作用もあります。 臨床的には頭痛・片頭痛の緩和、眠気の抑制、一時的な疲労感の軽減、呼吸器系の機能改善に効果があります。
カンゾウ末(300mg): 本成分は甘草の根を粉末にした生薬で、抗炎症作用や抗アレルギー作用、去痰作用を持ちます。 薬理学的にはグリチルリチン酸などの成分が抗炎症作用を示し、また気道の分泌物を薄めることで去痰効果をもたらします。 臨床的には咳やのどの炎症を鎮め、痰の排出を促します。胃粘膜を保護し、胃の不快感を緩和する作用もあります。
オウゴン末(300mg): 本成分はコガネバナの根を乾燥させて粉末にした生薬で、抗炎症、解熱、抗アレルギー作用を持ちます。 薬理学的にはバイカリンなどのフラボノイドが抗炎症作用、抗アレルギー作用を示します。 臨床的には発熱、のどの炎症、口内炎、ニキビなどの炎症性疾患の症状緩和に効果があります。
グアヤコールスルホン酸カリウム(270mg): 本成分は去痰作用を持つ成分で、気道の分泌物を薄め、たんの排出を促進効果をもたらします。 薬理学的には気道の分泌細胞を刺激して分泌液を増加させ、粘稠なたんを薄めて排出しやすくします。 臨床的には咳と痰を伴う呼吸器系疾患(風邪、気管支炎など)の症状緩和に効果があります。
スポンサーリンク
薬理学的作用機序と臨床効果
これらの有効成分が協働的に作用することにより、せき・たんに対して複合的な治療効果を提供します。リン酸ジヒドロコデインが効果を発揮, dl-塩酸メチルエフェドリンが効果を発揮するなど、多面的な薬理作用により症状の効率的な緩和を可能にします。
スポンサーリンク
副作用と臨床使用上の注意点
本剤の治療効果を最大化し副作用リスクを最小化するため、用法・用量の厳守が重要です。 特に注意すべき医学的所見として、本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も服用しないでください。 他の鎮咳去痰薬,かぜ薬,抗ヒスタミン剤を含有する内服薬(鼻炎用内服薬,乗物酔い薬,アレルギー用薬),鎮静薬、服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください。 (眠気があらわれることがあります)、授乳中の人は本剤を服用しないか,本剤を服用する場合は授乳を避けてください。
スポンサーリンク
用法・用量および臨床使用ガイドライン
[年齢:1回量]
成人(15才以上):1包
12才以上15才未満:2/3包
以上いずれも1日3回食後水又は温湯にて服用してください。服用間隔は4時間以上おいてください。を標準的な投与量としてください。症状の改善が見られない場合や有害事象が発現した場合は、投与を中止し医療専門家の診察を受けるよう指導してください。
※本情報は医療専門家による診断や治療を代替するものではありません。
書籍『超回復の真実』がAmazonで好評発売中!
スポンサーリンク
あわせて読みたい記事