浅草の高齢者の記憶力が衰えない理由とは?
私たちの脳の中には、およそ1千億個ともいわれる神経細胞があり、その1つ1つがネットワークを形成しています。そのネットワークをさまざまな情報が行き交うことが脳の活動なのです。そして、歳をとるとともに神経ネットワークが途切れ、記憶を引き出す力も落ちていきます。2月4日放送『みんなの家庭の医学』の「老けない身体を作る新事実SP」で紹介されていました。
加齢とともに途切れやすくなる神経ネットワークですが、心配することはありません。新しい線ができたり、線が太くなったり、線の中の抵抗がなくなったり…と、新たなネットワークが生まれて情報伝達は行われるのです。この「新たなネットワークを増やす」ことが記憶力をアップさせ、ひいては認知症の予防に効果を発揮します。
それでは、どのように新たなネットワークを増やせばよいのでしょう? 高齢者の方々が脳の神経ネットワークを活性化させている街があります。それは東京都台東区の「浅草」。この街の高齢者に「引き出す力」の記憶力テストをしたところ、東大生にも引けをとらない成績だったのです。
ここ浅草を訪れる外国人観光客は、なんと年間400万人。毎日、そんな外国人観光客を接客しているうちに、自然に英語が話せるようになっている高齢者がたくさんいるのです。
2004年、世界でもっとも権威のある科学雑誌『Nature』に、バイリンガルの脳の解析結果を報告した論文が掲載されました。そこには、外国語を学ぶことによって、脳の神経ネットワークの密度が高くなると発表されたのです。つまり、外国語を話す人は脳の神経ネットワークが活性化し、記憶を引き出す力が向上させているのでした。
■2月4日放送『みんなの家庭の医学』
【老けない身体を作る新事実SP】
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