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膵臓がん検査の精度向上で早期発見が可能になる

膵臓がん検査はこれまで有効とされる手法がなく、早期に発見することは困難でした。そんな膵臓がんを早期段階で見つけることができる簡易検査キットを、国立がん研究センターのグループが開発しました。血液中の特定のタンパク質の変化を調べることで、簡単に確認できるといいます。



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膵臓がん検査の精度向上で早期発見が可能になる


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膵臓がんを検査で高い精度で検出

膵臓がんは早期発見が困難であり、ほかのがんと比べて非常に予後不良ながん。膵臓がん治療の精度向上には、血液検査などによって早期膵臓がんや慢性膵炎など膵臓がんのリスクが高い疾患をスクリーニングし、画像検査などによる精密検査で病変を捉える早期診断の手法開発が必要とされていました。

国立がん研究センターは、早期膵臓がんや膵臓がんリスク疾患で血液中の特定のタンパク質が減っていることを発見。既存のバイオマーカーに比べて高い精度で早期膵臓がんを検出できることを確認しました。

ちなみに、膵臓がんの補助診断に利用されている既存のバイオマーカーは、早期膵臓がんへの感度が低いため、現在のところ膵臓がん検査としての使用は奨励されていません。


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膵臓がんの簡易検査キットを開発

ただし、この特定のタンパク質を測定するには高価な機器を必要とし、一般の臨床検査としてはなじまない方法でした。そこで研究チームは、検査を実用化するために簡便な検査法の開発に着手。検査キットの作製に成功しました。

そして国内の施設との共同研究で集められた膵臓がんを含む消化器疾患患者と健常者の血液を、開発した簡易検査キットで測定。その結果、既存の膵臓がんバイオマーカーより高精度に早期膵臓がんを検出できたのです。

今後はさらなる研究により臨床での有用性の検討を行い、膵臓がん検診における簡易検査キットの実用化を目指します。簡易検査キットで早期膵臓がんや膵臓がんリスク疾患の危険率が高い集団をスクリーニングできるようになれば、膵臓がんによる死亡率減少への貢献が期待されるのです。

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