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メラノーマ治療薬で転移した腫瘍が消えた!

オプジーボは手術ができないメラノーマの治療薬として、2014年7月に承認されました。申請から7か月後という異例の早さです。オプジーボは、抗がん剤や分子標的薬のようにがん細胞を直接たたくのでなく、がん細胞の影響で力を抑えられていた免疫の力を再び活性化させます。



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メラノーマ治療薬で腫瘍が消えた


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メラノーマが治療できた症例

オプジーボの効果によってメラノーマが治療できた症例を紹介しましょう。東京都内の86歳の男性は2014年7月、膀胱の結石を取る手術を受けたところ、膀胱の粘膜にメラノーマを発見。詳しく検査すると、肺にも転移していることが判明しました。

そこで3週間に1回通院して、発売直後のメラノーマ治療薬オプジーボの点滴を受けることにしたのです。そして、5回目の点滴のあとCT撮影すると、肺と膀胱にあった腫瘍が見えなくなっていました。男性は現在、結石の手術前とほとんど変わらない生活を送っています。

メラノーマの治療は、腫瘍を切り取る手術が一般的です。ただし、ほかの臓器に転移している場合のメラノーマの治療は抗がん剤が中心となります。

転移性メラノーマにはこれまで、同じ抗がん剤が30年以上使われてきました。しかし、その効果は10人に1人、効果がある程度。目立った延命効果は期待できず、治療は非常に困難だったのです。

メラノーマの症状の一例


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メラノーマを治療するメカニズム

オプジーボはどのようなメカニズムでメラノーマを治療するのでしょう? がんができると通常は免疫の実動部隊のT細胞が出動。表面にあるPD-1というツノで、がん細胞を攻撃して死滅させます。

ところが、がん細胞は攻撃から逃れるため、自身の細胞の表面にPD-L1と呼ばれるタンパク質を放出。T細胞のPD-1と結びついて、T細胞の攻撃にブレーキがかけて、そのまま増殖を続けられるようにするのです。

そこで、オプジーボはPD-1とPD-L1の結合に割って入り、T細胞のブレーキを解除。T細胞によるがん細胞への攻撃を再開させてメラノーマを治療します。国内での臨床試験の35例では、がんが小さくなった割合は23%で、一時的な縮小を含めると半数を超えました。

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