心臓病が急増中!知っておくべき3つの病気
日本人の寿命が延びて高齢化社会を迎えるにあたり、心臓に不調を訴えるシニア世代が増えてきています。なかでも、とくに増えている3つの心臓病とその特徴を見てみましょう。『みんなの家庭の医学』の「いま気をつけるべき病」で紹介されていました。
シニア世代に心臓病が増えている
シニア世代に心臓病が増えています。その第3位は「大動脈弁狭窄症」です。大動脈弁狭窄症は、全身に血液を送る左心室と大動脈のあいだの大動脈弁が、固くなってスムーズに開閉しなくなる病気。動脈硬化などが影響します。
大動脈弁狭窄症になると、血液が流れにくくなるために心臓がフルパワーで稼動。疲弊した心臓内部で電気信号の異常が発生して、心臓の急停止など突然死をおこすのです。この病気が増えている理由は、食べ過ぎや喫煙などの生活習慣の乱れ。高血圧患者や脂質異常症の増加が大きく影響しています。
シニア世代に増えている心臓病の第2位は「心不全」です。心不全は、心臓のポンプ機能が低下して全身に血液を十分に送れない状態のことです。息切れやめまいなどの症状だけでなく、心臓内の電気信号の乱れで突然死する可能性もあります。
心不全の最大の原因は高血圧。血圧が高くなると、心臓の壁にそれだけ大きな圧力がかかるため、壁がどんどん分厚くなって肥大化。その結果、柔軟な収縮が損なわれてポンプ機能が低下してしまうのです。
シニア世代に増えている心臓病
シニア世代に増えている心臓病の第1位は「心房細動」です。心房細動とは、心臓の心房が電気信号の異常によって痙攣をおこしてしまう病気。心房細動の原因はいまだにわかっていませんが、高齢化とストレスが大きく関与しているといわれています。
また、心房細動だけでは死に至ることはありませんが、心原性脳梗塞を引き起こす原因となっていることが判明。医学会で問題視されています。
心房細動で心房がけいれんすると血液が滞留。徐々に固まって血栓ができて、それが心臓から脳へ流れて心原性脳梗塞を発症します。しかも心房でできる血栓は通常よりも巨大化。脳のもっとも太い血管でも詰まってしまうのです。
■『みんなの家庭の医学』
【いま気をつけるべき病】
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