犬の熱中症を避けるためには散歩は夜でなく早朝
犬も「熱中症」になることをご存じですか? しかも手当てが遅れれば、犬の熱中症は死に至ることもあります。犬は苦しさを言葉で表現できません。そのぶん、飼い主がしっかり注意する必要があるといえるでしょう。犬の熱中症を避けるためには、散歩は夜でなく早朝にするのがおすすめです。
犬の熱中症で血を吐いて死亡する
東京都世田谷区にある夜間救急動物医療センターでは、夏は2日に1匹は熱中症の動物が運ばれてきます。多くの場合は犬ですが、ネコの場合もあります。嘔吐や下痢をして「胃腸の調子が悪い」というものから、体温が上がって体内で血を固める機能が働かなくなり、血を吐いて死亡するケースもあります。
ペット保険の「アニコム損害保険」によると、熱中症による保険の請求件数は真夏は月に250件前後になるとか。前日まで元気だった犬が、急に悲惨な状況になるのが熱中症。どのペットにでもおこりえる死の病気です。
犬の熱中症を予防するために何より大切なのは、熱中症につながる環境を作らないことにあります。犬に欠かせない散歩も、日中は絶対に避けるべきでしょう。
犬は熱中症予防に早朝に散歩する
犬は呼吸でしか放熱できません。しかも犬は毛をまとい、さらに地面近くにいるため、熱中症になりやすいのです。このため、ふだんどおりの時間に散歩することが、犬の熱中症の原因となってしまいます。
できれば犬の散歩は早朝の5~6時がおすすめです。日没後の午後8時ごろでは、熱はまだ地面にこもっている時間帯。真夏なら10~11時ごろまで厳しいでしょう。地面に手をあて、熱さを確認する習慣を身につけたいところです。
犬が家にいるときは、熱中症予防に冷房をつけましょう。適温の目安は、犬が落ち着いて呼吸ができているかどうかです。ただし、呼吸の違いにはなかなか気づきにくいもの。ふだんからの犬の呼吸数の把握も大切です。