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半数に効果!がんの新しい「免疫療法」申請

小野薬品工業は2013年12月、厚生労働省に「ニボルマブ」の医薬品としての承認を申請しました。2014年秋にも認められる見通しで、がんの有力な治療法になると期待されています。悪性黒色腫と呼ばれる皮膚がんの一種であるメラノーマの患者が対象です。



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半数に効果!がんの新しい「免疫療法」申請


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悪性黒色腫の患者が対象の免疫療法

これは免疫の攻撃力を利用する「免疫療法」の一種で、効果が限定的だった従来の方法とは異なる仕組み。既存の治療法で効果がなくなった悪性黒色腫と呼ばれる皮膚がんの患者が対象です。必要性が高い医薬品として、優先的に審査されています。

これまでの免疫療法は、免疫の攻撃能力を高めてがん細胞を殺そうとするもの。しかし、攻撃が過剰になると自分を傷つけてしまうために、免疫自体がブレーキをかけてしまって効果は不十分でした。

新しい免疫療法は、免疫のブレーキがかからないようにして攻撃のアクセルを踏み続けるようにするもの。国内の臨床試験では、患者35人の半数が5ヶ月半以上、がんが進行しなかったといいます。一方、免疫反応が過剰になり、2割の患者に肝炎などの重い副作用が出ました。


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公的医療保険が使える初の免疫療法

がんの免疫療法は、全額自費診療で実施する民間クリニックもあります。しかし、これまでの国内のがん免疫療法には効果が科学的に確認されたものはありません。国内で承認された医薬品はなく、今回認められれば、公的医療保険が使える国内初の免疫療法となる見込みです。

免疫の仕組みは体全体で共通なため、小野薬品工業は今後、肺や腎臓、肝臓、胃など多種類のがんに広げることを計画しています。同社はアメリカで予備的な治験を実施。ほかに治療法のない肺がん患者76人の18%、腎臓がん患者33人の27%にがん縮小効果があったとされます。通常の抗がん剤では、同じような患者の場合、縮小効果は1割以下のことが多いのです。

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