50年前の「水ぼうそう」が偏頭痛の原因!?
日本の頭痛人口はおよそ4000万人。そのうち、慢性的な頭痛人口は840万人といいます。そして、頭痛の悪化する原因に、日本人の9割がかかる「水ぼうそう」のウイルスがあるのです。じつに50年前の水ぼうそうが片頭痛の原因だった症例を見てみましょう。『得する人損する人』で紹介されていました。
偏頭痛の引き金になるのは「後頭葉」
アーティスト・宇崎竜堂さん(67歳)は、40年以上も頭痛に悩まされてきました。本人いわく、明らかに頭痛がスタートしたのは21歳のときといいます。
我慢強い性格が災いして頭痛を放置してしまった宇崎さん。まずその体におきた異変が「文字が見えなくなる」ことです。ノートにメモをとっていたとき、焦点を合わせた文字が見えなくなる…という症状に見舞われました。
そして、頭の右側に心臓の鼓動と同じドンドンドンドンという激しい痛みを感じたのです。本人いわく、頭の中で誰かが外に向かって、大きなトンカチで叩いている感じだったといいます。また、頭痛がおこる前にはいつも、山型の電波みたいなものがキラキラと見えていたのです。
専門医によると、偏頭痛の引き金になるのは「後頭葉」。人間の脳でいうと「スクリーン」の部分です。この部分が異常な興奮症状をおこしてきます。この興奮症状があまりに強いと、目の前にギザギザという光が見えたりという「視覚前兆」という症状が出るのです。
片頭痛を悪化させる帯状疱疹ウイルス
宇崎さんは60歳をすぎ、頭痛に加えてある症状に悩まされてたといいます。体力などが落ちてくると「赤い湿疹」や「耳鳴り」、花粉症のような「鼻づまり」の症状です。
そこで判明した原因は「帯状疱疹ウイルス」。日本人のおよそ9割が10歳までにかかかるのが「水ぼうそう」ですが、そのウイルスが神経にとどまったのが「帯状疱疹ウイルス」です。「帯状疱疹ウイルス」は、水ぼうそうが治って時間を経たあとでも体の免疫が落ちてくると、神経の中で動き出します。そして、湿疹をはじめとしたさまざまな症状を引き起こすのです。
専門医によると、帯状疱疹ウイルスが活性化されたとき、皮膚に出てきたら帯状疱疹と気づきます。しかし、三叉神経の中だけで暴れると、偏頭痛を悪化させることがしばしばあるのです。さらに、帯状疱疹ウイルスが原因で、顔面神経麻痺がおこることもあるといいます。
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