高齢者向け住宅への住み替えタイミングは?
「高齢者向け住宅」への住み替えは、その時期が大切です。体力と判断力のあるうちに、自分が納得した住宅に住み替えるのが理想。そうすれば、住み替え先でもコミュニティを作り、元の家と同じように安心して暮らせるようになります。
大切なのはその住宅と肌感覚が合うこと。元気なうちに何回も下見に行って、暮らしている人たちと話が合いそうかといった点を確かめましょう。
住み替え実行には、自分の資産と財力を知ることが第一歩になります。貯蓄や将来の年金収入、家を売ったり貸したりした際の見込み額などを考えます。資金計画を立てれば老後の漠然とした不安をぬぐうことができるでしょう。
資金計画と希望するサービスを踏まえ、住宅探しに入ります。入居一時金を用意できるのであれば「有料老人ホーム」も検討可能。そうでなければ「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」が有力候補になります。
「サ高住」を選ぶときは「介護サービスを提供するのはどの事業者か」「要介護度が重くなった場合の対応はどうか」「どの医療機関と提携しているか」などを十分に確認しましょう。全国の「サ高住」は一般財団法人サービス付き高齢者向け住宅協会のホームページで調べられます。
UR都市機構の高齢者向け優良賃貸住宅は、所得が高くなくても入居が可能です。ただし、将来介護が必要になったら、さらに住み替えが必要になるかもしれません。
高齢者向け住宅で暮らしていくのに必要な費用は「家賃」「共益費」「水道光熱費」「食費」に加え、介護などさまざまなサービスの利用料があります。家賃の支払い方法には、将来かかる数百万~数千万円を入居一時金として一括で払う「前払い方式」と、毎月払い続ける「月払い方式」の2通りです。
それぞれの方式にメリット/デメリットがあり、資産と生活設計をもとに選択することになります。将来さらなる住み替えの可能性があれば、いつでも転居できる「月払い方式」がよいかもしれません。逆に長期にわたって暮らすつもりなら、前払い方式の方が支払総額は安くなります。