冷や汗の原因が不明なら無痛性心筋梗塞かも
まったく痛みを感じない「無痛性心筋梗塞」。痛みがないため発見に時間がかかるため、通常の心筋梗塞と比べて死亡率が3倍です。そんな無痛性心筋梗塞にはある判別法があります。それが原因不明の「冷や汗」。いきなり冷や汗をかいているのに原因がわからなかったら要注意です。
冷や汗は通常の心筋梗塞でも現れる
無痛性心筋梗塞の判別法は、原因不明の冷や汗です。冷や汗は無痛性心筋梗塞だけでなく、痛みのある通常の心筋梗塞でも現れるものです。
心筋梗塞になると、全身に冷や汗をびっしょりかきます。冷や汗といっても、ダラダラとかいているというより、しっとりとした感じ。救急医療の現場では、心筋梗塞の重要な判別法として医師も活用しています。
そこで、心筋梗塞になると冷や汗が出るメカニズムを見てみましょう。心筋梗塞がおきたときというのは、心臓のポンプ機能が急激に弱まるため、全身に送られる血液の量が急減します。
原因不明の冷や汗は無痛性心筋梗塞
すると、身体が末端の血管を収縮させて、心臓や脳などの臓器に優先的に血液を送るように反応。こうして大事な臓器を守ろうとするのです。
一方で、私たちの全身の汗腺には根元に「汗だまり」のようなものが付いているもの。末端の血管が収縮すると、この汗だまりも同時に収縮。運動も何もしていないにもかかわらずに汗が出てきます。
冷や汗は驚いたり緊張したりなど、さまざまな原因で出るもの。原因不明でいきなり冷や汗が出てきたら、無痛性心筋梗塞の可能性があるのです。
無痛性心筋梗塞の冷や汗以外の特徴
無痛性心筋梗塞には、原因不明の冷や汗以外にも特徴があります。そもそも心筋梗塞は、心臓が弱って血液の循環が悪くなる病気です。脳の血流が悪くなれば「めまい」がおき、筋肉の血流が悪ければ「だるさ」を感じます。皮膚の血流が悪くなれば「顔面蒼白」です。
つまり「冷や汗」に加えて「めまい・だるさ・顔面蒼白」のいずれかの症状があるのは血液の循環不全がおきている証拠。それらの症状の原因が不明の場合は、命に関わる重大事だと考えましょう。
無痛性心筋梗塞をおこす人は、知覚神経が鈍くなっている場合がほとんど。糖尿病や加齢といった原因で引き起こされます。このため、痛みが脳に到達しないのです。
冷や汗の原因が緊張のときの対処法
なお、原因不明の冷や汗ではなく、緊張する場面での冷や汗には対処法があります。緊張して出る冷や汗は、自律神経の交感神経が優位になってことでおこる体の変化です。
そんな冷や汗に効果的なのが、ベルトの穴を1つ詰めて締め直すこと。緊張する場面では、ふんどしを締め直すのではなく、ベルトを締め直すと効果的なのでした。なぜベルトを締め直すと冷や汗を抑えられるのでしょう?
ウエストを締めることでお腹の交感神経が緊張。すると、脳の交感神経ばかりが緊張している状態がほぐされるからです。「毒をもって毒を制す」ように交感神経をコントロールして冷や汗を抑えています。
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