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健康寿命と平均寿命が教える戦慄の老後生活

健康寿命は「平均寿命-介護が必要な期間」。何歳まで健康な状態で生きられるかを表します。しかし、日本人の健康寿命と平均寿命から逆算すると、介護が必要な期間は平均してなんと10年。私たちは老後、人生の10分の1以上を誰かに支えられなければ生きていけないのです。



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健康寿命と平均寿命が教える戦慄の老後生活


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健康寿命は要介護10年を意味する

健康寿命とは、平均寿命から介護が必要な期間を差し引いた数値です。病気やケガ、寝たきりや認知症など、介護が必要な状態になることなく、健康で自立して暮らせる期間のことです。

2010年の厚生労働省の統計では日本人の健康寿命は男性で70.42歳、女性で73.62歳です。同じ年の日本人の平均寿命は男性で79.55歳、女性で86.30歳となっています。

これは逆にいうと男性は9.13年、女性は12.68年ものあいだ、介護が必要な期間になっているということ。要介護の期間がほぼ10年です。これは男性で平均寿命の11.5%、女性で14.7%に当たります。

じつは私たちは、人生の最後の10分の1以上の老後を誰かに支えられなければ生きていけないのです。


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健康寿命を延ばす努力が必要になる

一方で、平均寿命はここ100年で40歳も延びています。しかし、この数字は日本人が健康になって寿命に延びたことを示していません。乳幼児や若い世代の死亡率が下がったことが最大の要因です。

これら健康寿命と平均寿命の2つの数字を読み解くと、次のようにいえます。若くして死ぬ人が減って老人が増えたものの、その多くは要介護の状態ということです。

このため、私たちには健康寿命を延ばす努力が必要になります。健康で長生きするために、メタボリックシンドロームに気をつけるとともに、ロコモティブシンドロームにも注意。認知症も予防しなければなりません。

ちなみに、2004年のWHO保健レポートでは、日本人の健康寿命は男性で72.3歳、女性で77.7歳、全体で75.0歳です。これは世界第1位の数字となります。厚生労働省の統計と数値が異なっているのは、WHOとは健康寿命の定義の違いによるものです。

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