子供が野菜を嫌いなのは生物学的な理由があった
子供が野菜を嫌いなのは、生物学的に理由があります。子供が嫌いになる野菜には、たいてい苦味があるもの。人間には本能的に苦味を拒否するようになっているのです。そして、野菜嫌いの子供にはベーコンスープを作るのが効果的。苦味成分が薄まるだけでなく、脂肪やうま味が脳を刺激します。
子供が苦い野菜が嫌なのは本能的
人間の味覚は「甘味」「酸味」「苦味」「塩味」「うま味」という5つが基本です。このうち、人間が生命の維持を実現するために本能的に避けようとする味が2つあります。
それが、腐ったものの酸っぱさである「酸味」と、毒物の味である「苦味」です。人間はこれを本能として拒否するようになっています。このため、子供が本能的に苦い野菜を嫌いなのは当然のことなのです。
そして、苦い野菜を子供に食べさせるならベーコンスープにすると効果的。苦味成分は野菜の細胞の中に含まれているもの。これをスープで煮ると、苦味成分が溶け出して薄まるからです。
野菜嫌いの子供にベーコンの味付け
野菜嫌いの子供に対して、味付けをベーコンにしていることもポイント。脂肪やうま味というのは、コカインと同じくらい脳に快感を与える物質。止まらないほどポテトチップスを食べてしまう作用を利用して、野菜を食べさせるというわけです。
一方で人間は、運動すると味に対する感度が変わる生物でもあります。運動すると疲れて「甘味」が欲しくなるもの。汗も出るので「塩味」も欲します。クエン酸回路と呼ばれるエネルギー代謝のために「酸味」も必要です。
このため運動後は「甘味」「塩味」「酸味」の感度がアップ。食べ物をおいしく感じやすくなります。その意味で、野菜嫌いの子供には運動をさせてから食べさせるのもよいかもしれません。