鰻重牛小鉢セット(二枚盛)は、二枚の鰻と牛小鉢を組み合わせた贅沢なメニューです。一食あたりの塩分量は7.6gと、成人の1日の推奨塩分摂取量(男性7.5g未満、女性6.5g未満)をほぼ上回っています。 この塩分は主に鰻のタレ、牛小鉢のタレ、味噌汁などから来ています。鰻重のタレは、醤油、みりん、砂糖などを独自の配合で調合した「たれ」を何度も塗り重ねる「付け焼き」という調理法で作られ、これが独特の風味と共に塩分の供給源となっています。 栄養学的には、塩分(ナトリウム)は体内の水分バランスの調整や神経伝達など、重要な生理機能を担っています。しかし、過剰摂取は高血圧や心臓病、腎臓病などのリスク要因となることが知られています。 日本人の平均塩分摂取量は10g前後と言われており、WHO(世界保健機関)の推奨する5g未満を大きく上回っています。鰻重牛小鉢セット(二枚盛)の塩分量は非常に多いため、タレは残す、味噌汁は飲まないなどの工夫をし、二枚盛は量が多いため、できれば複数人でシェアするか、半分は持ち帰って次の食事に分けるとよいでしょう。 また、その日の他の食事では塩分を極力控えめにすることが重要です。鰻には良質なタンパク質やビタミン類、DHAなどの栄養素が豊富に含まれており、牛肉には鉄分や亜鉛などのミネラルが豊富です。高血圧や腎臓病などの持病がある方は、このメニューの摂取を避けるか、医師や栄養士に相談しながら慎重に塩分摂取量を調整しましょう。