「チキンラーメン」は1958年に世界初の即席麺として誕生した、日清食品の原点となる商品です。一般的なインスタントラーメンの糖質量は約40~50gですが、チキンラーメンは1食あたり約43.5gと、標準的な糖質量に抑えられています。また、めんの主原料である小麦粉は、独自の製法によって熱処理され、デンプンの構造が変化することで、通常の生麺と比べて消化吸収がゆっくりとなります。

開発者の安藤百福氏は、戦後の食糧難を解決するため、「おいしくて、保存が利き、簡単に調理できる食品」を目指して研究を重ねました。チキンラーメンの製造過程で確立された「油熱乾燥法」は、めんを高温の油で揚げることで水分を飛ばし、長期保存を可能にする革新的な技術でした。この発明により、即席麺は世界中で年間1000億食以上消費される食品へと成長し、日本の食文化を代表する存在となりました。