C型肝炎の症状が1日1杯のコーヒーで改善する
大阪市立大学の研究グループは、C型肝炎の症状に対するコーヒー摂取の効果を発表しました。C型肝炎の症状が1日1杯のドリップコーヒーの摂取によって、その後1年間に有益な効果があることが示唆されたのです。肝硬変への移行を減らしたり、肝臓がんの発生を予防する効果が期待できます。
C型肝炎患者の症状がコーヒーで影響
肝機能の指標となるのは、血清中の「アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)値」です。ALT値が高い患者は、肝臓がんを発症するリスクが高いといわれています。
このためC型肝炎は、肝臓がんの発症を予防するためにもALT値をコントロールすることが重要です。そこで大阪市立大学は、C型肝炎患者の症状がコーヒー摂取状況でどのような影響を受けるかを調査しました。
そして、ALT値が正常値だった人のうち、1日1杯以上ドリップコーヒーを摂取していた人は、1年後のALT値も正常を維持している人が89%。まったく摂取していない人の76%と比べて高い数値を記録したのです。
C型肝炎の症状改善に有用な生活習慣
また、調査開始時のALT値が高値を示したC型肝炎の患者も1日1杯以上ドリップコーヒーを摂取している人は、1年後のALT値が減少している人が37%。摂取しない人の22%を上回っていました。
つまり、C型肝炎の症状について1日1杯以上のドリップコーヒー摂取で、その後1年間の安定化に効果があることがわかったというわけ。これによりC型肝炎の症状が肝硬変へ移行したり、肝臓がんの発生となることを予防する効果が期待できます。
現在、C型肝炎のおもな治療としてインターフェロン治療が行われています。しかし、副作用などの問題によりインターフェロン治療が行えない人も存在。そのような患者に対して、C型肝炎の症状改善に有用な生活習慣として推奨することができます。
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