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「脱腸」は痛みを感じない原因不明の病気!?

私たちの体内にある腹壁には、すでに赤ちゃんの時代から「脱腸」の元になる穴が空いています。しかし、そうならないための防御機構も存在しているのです。このため、穴があってもヘルニアにはなりません。



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しかし、理由は不明なのですが、ヘルニアの防御機構がどんどん弱くなってしまい、腹壁の穴が開いてしまうことが…。そうすると、そこから腸が出てしまうことになるのです。

これが男性によくおこる現象。欧米では喫煙者の影響も指摘されています。また、前立腺がんなどの手術経験者は、手術箇所が穴と近いためにヘルニアになりやすいとか。男女の比率は「4対1」ほどです。

脱腸と聞くと痛みがあるように想像しますが、実際はじわじわと伸ばされていることが多いもの。腸が出ていても、まったく痛みが出ない場合がほとんどです。そうすると本人は、出っ張っていても痛くないため、病気でないと考えがち。押すと中に戻ることもあるのです。下腹部に異常を感じたら、すぐに消化器の専門医に相談しましょう。

「脱腸=鼠径ヘルニア」は、手術以外では治りません。とはいえ、近年は患部が壊死するようなケースは1%程度とほぼまれです。自身の都合のよいとき、そして健康状態のよいときに手術をするのがよいでしょう。

ヘルニアができる穴の部分はすでに組織が痛んでいますから、手術では穴の部分に人工で作った膜のパッチを当てます。通常は鼠径部を麻酔をして切りますが、最近では腹腔鏡による手術を行うこともできます。

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