乳幼児にがんの危機「三次喫煙」って何だ?
他人のタバコの煙でもがんになるのはホントでしょうか? これは「ホント」。しかも、タバコを吸っている本人よりも、周りでタバコを吸っていない人のほうが危険なのです。さらに問題視されているのが「三次喫煙」。乳幼児をがんの危機にさらす三次喫煙について見ていきましょう。『駆け込みドクター!』で紹介されていました。
タバコの副流煙はリスクが高まる
タバコの煙に含まれる発がん物質は、なんと60種類にも及びます。これがさまざまな悪影響を与えているのです。
タバコを吸わない奥さんでもご主人が1箱以上吸うと、吸わない奥さんの肺がんの危険は「2倍」に上がります。同じ煙の量なら、タバコを吸う人より間接的に吸っている人のほうが発がん性が高いのです。
これは同じ煙でも、本人が吸う「主流煙」より、周りの人が吸い込む「副流煙」のほうが、発がん物質は「3~5倍」含まれています。その違いは「フィルター」です。
タバコを吸う人は発がん物質を取り除くフィルターを通して煙を吸い込みます。しかし周りにいる人は直接、発がん物質を含んだ煙を吸い込むため、リスクが高まるというわけです。
三次喫煙の最大の被害者は乳幼児
さらに近年、問題視されているのが「三次喫煙」。三次喫煙とは、タバコの煙が消えたあとにイスや机、壁などの表面に残る発がん物質を吸い込むことです。灰皿はもちろん、喫煙者の髪の毛や服などにも有害物質は付着しています。三次喫煙はすべての人に危険性があるのです。
アメリカの国立がん研究所の発表によると、三次喫煙の最大の被害者は「子ども」。とくに「乳幼児」が危険です。理由は、子どもの呼吸速度が速いこと。大人が1分間に「20回」程度といわれていますが、1~3歳の子どもは「20~40回」、0~1歳の乳児は「20~60回」も呼吸をします。
それだけ、より多くの有害物質を吸い込んでしまうというわけです。さらに日常生活で、床やカーペットに接することが多い乳幼児は、とくに三次喫煙のリスクが高くなります。
■3月30日放送『駆け込みドクター!』
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